“一緒”
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見ていたのか、シェリアが体を捻り頬を大きく膨らませる。彼女はブレスで対抗し、“人魚の型”を発動させないようにしようと考えているようだ。
「アイスメイク・・・スノードラゴン!!」
「「「え・・・?」」」
全員の意識がカグラさんへと向けられていると、突然彼女の後ろから聞き覚えのある青年の声が聞こえる。咄嗟にその声の方へと視線を向けると、そこには氷で作られた東洋の竜が、前衛のプレイヤーをブラインドに迫ってきていた。
「キャアアアア!!」
「「シェリア!!」」
不意を突かれた天神は、ブレスを放つために弱点である左腰を敵に向けてしまっていたため、そこに攻撃を受けて転倒する。
『シェリア選手!!弱点部位へのダメージにより退場です!!』
なす統べなく弱点に魔法を受けてすぐさまフィールド外に転送されるシェリアを悲痛な目で見送っていたが、視界の端に近づいてくる人影が入り、そちらに顔を向ける。
「不倶戴天・斬の型!!」
「キャッ!!」
「うわっ!!」
鞘に納めたままの刀を振るい攻撃を仕掛けてくる人魚から、ウェンディは頭を下げて逃げ、俺はジャンプしてギリギリ上を交わす。
「水竜の・・・」
「天竜の・・・」
「「咆哮!!」」
上と下から二人のドラゴンのブレスで敵プレイヤーカグラさんを攻撃する。距離も短いし広範囲に放つことのできる魔法を選択したことで、いくらカグラさんでも避けることは難しいはず。弱点バッジはそこまで大きなダメージを与えなくても壊せるみたいだし、これで一気に決めることだってできるはず。
「白虎!!」
後ろに引くことも前に出ることもできない。左右に逃げるのは今からでは加速が足りずに間に合わない。しかし、あらかじめトップスピードに入っていればなんとか逃れることができる。そう言わんばかりにリオンさんが氷の虎を放ち味方の女性をかっさらうように救出する。
「これでもダメか」
せっかく向こうから接近してくれたのに、それをまたしても生かすことができなかった。元々二人とも高い能力があるだけに、攻めるに攻めきることができない。
「アイスメイク・・・ドラゴンフライ!!」
ジャンプして避けていたことで、着地するまではその場から動くことができない俺目掛けて無数のトンボを生み出して攻めてくる。普通ならこの状態から逃げることなんてできないけど・・・
スゥ
俺は弱点バッジを左足の甲につけているのだが、その足をあえて迫ってくるトンボの方へと向ける。すると、狙い通りトンボは俺のことを避けるように飛んでいき、難なくピンチを脱することができた。
「何!?」
「こっちから避けた!?」
俺が避けたわけではなく、リオンさんの造形からこちらを避けていったため敵であ
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