第43話 睨み合う夜叉と飛天、出会う管理局と海竜
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斬る………それだけだ」
「あっそう……そっちがその気なら…………」
「……?」
リオンが言い切る前に姿を消した為、抜刀斎は一瞬戸惑うがすぐに辺りを見回し、リオンを探すがその一瞬の戸惑いが命取りだった。
「っ!?」
油断はしていない。警戒を解いてなんていない。だがリオンは確かに抜刀斎の目の前に居た筈が一瞬……否、瞬きする間もなく視界から消えたのだ。そして………
「私も遠慮しない……!」
「ぐっ…!」
背後から途轍もない殺気に中てられ反応が遅れたが、本能的に前へ転がる形でリオンの攻撃を避ける事で致命傷を避ける事には成功した。しかし、突然襲ってきた彼女の殺気に中てられ、反応が遅れていしまい、右肩から背中にかけての一閃を貰ってしまった。傷は浅いとはいえ、久しぶりに味わった痛みに抜刀斎は顔を歪めながら一定の距離を作りながら味方であるはずの彼女を警戒する。
「ふっ!」
「なっ!」
しかしそんな抜刀斎の考える暇など与えないと言わんばかりに彼女の特攻が襲いかかってきたため、抜刀斎はその手に持っていた刀を強く握り応戦する。
そして応戦が始まってまだ1分も経ってないはずなのに抜刀斎と夜叉姫の剣戟は数十どころか数百を超えていた。何度も刃を交え、急所を狙った一閃をギリギリでかわし、首や手足の脈を狙うリオンに対して抜刀斎は彼女自身ではなく、彼女の双剣を破壊しようと剣だけを狙っているが、それを直ぐに察したのかリオンは抜刀斎の刀を双剣で受け止める姿勢から受け流す構えに変え、戦いを続けていた。しかし、その戦いも長くは続かなかった
「そこまでにしてもらおうか。リオン殿、緋村殿?」
「「「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」」」
突然この場を支配する様な不気味な声が響き、その場にいる者全員が声がした方へ視線を向けるとそこに居たのは頭から熊の毛皮を被り、武者甲冑の格好をし、腰にハンドガンと日本刀、背中に刃渡り2m近くの巨大な斬馬刀を背負っている青年だった。目元は熊の毛皮で隠れて見えないが、全身からは怒り狂ったオーラが滲み出ている。常人だとそのオーラに充てられただけでショック死を起こしかねない。
そのオーラに一線級の実力を持つ戦士たちは直ぐに気づき構えるが、当の本人は一切気にせずリオンと抜刀斎にゆっくり歩み寄り、口を開いた。
「これは一体どういう事だ?リオン殿の助っ人として緋村殿を送ったというのに、敵前でその緋村殿とリオン殿が斬り合うなど……愚の骨頂を通り過ぎて三文…いや、二文芝
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