IFエンド 「八神はやて」
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『…………あんなショウくん。……あの日、自分勝手な告白して……それで長い事待たせてもうてごめん』
『……そうだな、あの日からずいぶんと経った』
『うん……正直私がこないなこと言うていい資格はないんかもしれへん。せやけど……せやけど聞くだけ聞いてほしいんや』
このときほどショウくんの目を見るのが怖いと思ったことはない。長い間振り回し続けてきた相手に再度告白なんて自分勝手にほどがある。そう自覚しとったからや。
でも……言わないでいたらきっと後悔する。前に進んでいくことが出来なくなる……そう思ったんや。やから私は……
『私は……ショウくんのことが好きや。正直気が付けばショウくんのことを考えてまうくらい大好きなんや。もしも……もしも許されるのなら私のことをお嫁さんにしてください!』
「…………あれ……ショウくん?」
先ほどまで目の前に居たはずの愛しい人の姿が見えない。それどころか、頭がぼんやりとしている。まるで寝起きのように……
……あぁー私、寝てしまっとったんやな。
今日は休日なのでいくら寝ても問題ないんやけど、寝落ちしてしまったんはええことやない。そのへんで寝て風邪でも引いてもうたら社会人失格。というか、そないな人間が自分の部隊を持つなんて夢のまた夢や。
「……まあ体調は問題あらへんし、気持ち良かったから良しとしよ」
それにええ夢も見れたしな。あれからそんなに時間が経ったわけやないのにずいぶんと前のことに感じる。それだけあの日からの日々が濃密やったってことなんやろうな。
左手の薬指に煌く指輪。これだけ言えば大抵の人は理解してくれるだろう。
そう……私こと八神はやては無事ショウくんと交際をスタートさせた。正直に言えば、告白の際に付き合ってくださいやのうてお嫁さんにしてくださいと言い間違えたりもしたんやけど。ただそれが功を奏したのか、交際を始めて初めて迎えた私の誕生日にショウくんは指輪をくれた。
「ほんと昔からそういうとこ大胆というか……1番嬉しいと思うものをくれるんやから」
左手の指輪見ながらにやける私は、見る人によってはおかしな人に見えることだろう。これまでにヴォルケンリッター達にも見られてしまったことがあるのだが、ヴィータにはにやにやし過ぎだと言われてしまったことがある。まあ私が幸せならそれで良いとも言ってくれたわけだけど。
「……って、もうすぐお昼やないか。昼には帰って来るって言うてたしご飯作って待っとかんと」
ソファーから起き上がりながら一度大きく背伸びをし、私はキッチンへと足を運ぶ。冷蔵庫の中を確認して、残っている材料で作れる料理を考えながら昼食を作り始める。
「毎日のようにやっとることやけど……やっぱりショウくんに作ってあげると思うと幸
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