ハイスクールD×D 超闘士激伝
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の首を手刀で切り落とし、背後の負傷兵を狙おうとする5人の中級天使を拳撃を飛ばして一瞬で吹き飛ばす。中級天使の殆どは手傷を負い、上級天使はきれいな死体が幾つか見つけることが出来た。
彼はこの状況下においても冷静に、生きることを諦めていない。自分が倒れれば後ろにいる者が危険に晒されるから。彼を失う訳にはいかない。彼は多くの者の希望となれる存在だ。私は嫌っていたはずの自分の真の姿になってまで戦いを早期に終わらせた。
彼を改めて見ると、右手の傷が少ないだけで全身から血を流している。そして血とは別に、心臓の前辺りに明滅する赤い光の玉がある。そんな彼に問いかける。
「君は、死ぬのが怖くないのかい?」
「怖い。だけどそれ以上に、私の手の届く範囲で誰かが傷付く方が、辛い。私が手を差し伸べることで誰かを救えるのなら、傷付き倒れたとしても、後悔はない」
赤い光の玉が消え、彼の全身から力が抜けて落ちていく。私は急いで彼を抱きかかえ、両親が用意してくれた虎の子のフェニックスの涙を彼に与えた。私は自分の直感を信じる。彼こそが、この戦争に光明をもたらすと。彼の心が未来を作り出してくれると。現に、守られていた兵士たちの顔を見れば分かる。心底、彼に惚れたのだろう。フェニックスの涙で意識を失ったままとは言え完全に回復した姿を見ているのに、心配そうな顔をしたままだ。家柄でも力でもなく、その心で人を惹きつける。英雄と呼ばれるような存在になるだろう。そんな彼の行く末が見てみたい。
そして彼は英雄の道を歩み始めた。更なる力を得るために過酷な修行を行い、戦場では負けを知らず、民のために身を粉にして救助や復興に手を貸し、その心に惹かれて共に戦う者達も増え、彼に恋する者も現れる。それと同時に、拳を交わし、互いを理解してライバル関係になる者や、成果を疎み、排除しようとする者も現れる。様々な者達との出会いが彼を強くし磨き上げていく。
その結果、彼は悪魔の陣営から離脱、第4勢力を立ち上げ、どの陣営からも離反者が続出して彼の第4勢力に参加した。規模としては小さなものだが、戦力で言えば引けを取っていない。最上級戦力の離反者がどの陣営からも出ているのだ。活動範囲自体は狭くともそれが逆に少数精鋭を最大限に発揮させる。彼らはどの戦場にでも現れ、訴える。このまま戦いを続ければすべての種族が滅びると。自分たちのように3陣営は手を取り合うことも出来るんだから、停戦でも休戦でも出来るはず、陣営としての屋台骨が折れる前に戦争を止めるんだと訴え、できるだけ殺さないように全ての陣営と戦った。
彼らが現れた戦場は誰も勝者がいない。彼ら以外の陣営は負傷者多数で撤退、彼ら自身は戦争を止めることが出来ていない。それが続き、完全な膠着状態と負傷者の多さに自然と休戦状態になってい
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