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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十五話 カストロプ星系に侵攻します。
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。」
「わかりました。ですが閣下、お気遣いは無用です。決して閣下に対してご迷惑をおかけせぬように全力を尽くす所存です。負けた場合の責任はこの私が一身に負います。」
これは俺の本心だ。メルカッツ提督に責任を押し付けてのうのうと逃げるようなまねは俺はしない。だが、なぜ俺なのだろう。イルーナ姉上ならばこの難局をうまくさばくのではないかという気持ちがどこか隅にあった。考えてみれば俺とキルヒアイスは姉上たちに助けられながらここまで来ることができた。イルーナ姉上の方が俺などよりもよほど上に立つ者として向いているのではないか、と思わないでもなかった。
一度二人きりの時に尋ねたことがある。イルーナ姉上たちが転生者と分かってからだった。なぜそうまでして俺たちを支えてくれるのか?と。
「ラインハルト。私は今でもあなたの誓いを覚えているわ。アンネローゼが宮廷につれて行かれたあの日、あなたはこういう趣旨のことを言ったわよね?『姉上を助けるだけでなく、幾千幾万の人々を救うために僕は戦い続ける。』って。私はね、その言葉を聞いたときから、あなたを助けたい、支えたいと思ったの。ただ、それだけよ。」
最後の「それだけよ。」をイルーナ姉上は優しくおっしゃって締めくくられた。どうもイルーナ姉上らの知っている「原作」とやらの俺は姉上やキルヒアイスの事ばかりを考えていたようだったらしいが、俺は違う。いや、姉上もキルヒアイスもかけがえのない存在だという事には変わりはない。だが、宇宙に覇道を敷くためにはそれだけでは駄目なのだ。俺は堂々と自分の道を切り開き、進んでいかねばならない。幾千幾万の人間の最大多数の最大幸福のために。
「全艦隊に通信を開け!!」
俺は通信主任に声をかけた。メルカッツ提督に指揮権をゆだねられたのは良い機会だ。俺には一艦隊の司令官程度の力量ではなく、全軍を統御するにふさわしい力量があることを、皆に示さなくてはならない。
* * * * *
ラインハルト・フォン・ミューゼルはブリュンヒルト艦橋で司令席前に立ち、胸を張って全軍に呼びかけた。
「全艦隊に告ぐ。メルカッツ提督は負傷され、提督の指令で私が指揮権を引き継いだ。だが、卿らはいささかなりとも不安を覚える必要はない。全軍生き残りたければ、そして敵を殲滅し、もって凱歌をこのカストロプ星系に満ちさせたければ、私の指令に従え!!」
ラインハルトはアイスブルーの眼で艦橋を、いや、全艦隊を見渡し、豪奢な金髪を揺らしながらなおも叫んだ。
「勝利はわが手にあり!!敵が勢いあろうとも卿らの武勇と私の機略を持ってすればいささかなりとも負ける要素などない!!私はここに誓約しよう!!今からもたらされるのは敗北などという忌まわしい二文字ではない!!勝利か、より完全な勝利か、どちらかなのだと!!」
ラインハルトの高揚した朗
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