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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十五話 カストロプ星系に侵攻します。
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姿など、この世の地獄が現出したかと思われる阿鼻叫喚の燦々たる光景になった。
「く・・・・うう・・・・!!」
シュナイダー中佐は幸いにして軽傷で済んだ。頭に擦過傷を負ったほか、腕を打撲した程度だった。彼は額から血を流しながら周りを見まわした。既に到着した消火隊や救急隊が懸命に火を消し、負傷者の手当てをしている。と、シュナイダーの視線が一点で凝固した。
「閣下!!メルカッツ提督!!」
彼は叫びながら司令席に左足をつぶされて横たわっているメルカッツ提督の下に駆け寄り、すぐに重しをどけた。頭から血を流し、左足が少し妙な方向に曲がっているほかは大事ないように見えた。
「心配無用、ただのかすり傷だ。致命傷ではない。」
メルカッツ提督はシュナイダー中佐に助け起こされたが、ふいにふっと首を後ろにのけぞらせた。その様子にシュナイダーの顔から血の気が消える。
「いかんな、意識がもうろうとしてきおった。」
「閣下!!・・・・軍医、軍医!!」
駆けつけた軍医がメルカッツ提督のそばに膝をつき、診察を手早く行った。
「どうなのだ?」
「頭に破片が刺さっております。小さなものですが、脳にまで達していると厄介です。すぐさま集中治療室に運ばなくては。」
「助かるのか!?」
「脳に損傷がなければ、今から処置をすれば大丈夫です。」
「そうか、では――。」
そう言いかけたシュナイダー中佐だったが、
「いや、シュナイダー中佐、それは無用だ。私はここで指揮を執る。」
メルカッツ提督が気丈にも薄目を開けてそう言ったのである。
「閣下!!行けません!!お体に障ります!!」
「いや、たかだか一司令官の身よりも・・・・まずは全軍の・・・・安全を優先すべきだろう・・・・。」
「行けません!!閣下、そのようなお体で・・・・。」
無理をなさいますか!?と言おうとしたシュナイダー中佐は戦術を変えた。メルカッツ提督にそう言おうとも彼は最後まで指揮を執り続けようとするだろう。だが、時折意識がとび、朦朧とするようでは健全な判断などできない。シュナイダーはそれを口調はやんわりとであるが、はっきりと指摘することにした。
「そうか・・・・・。」
メルカッツは目を閉じたが、すぐに「ミューゼル大将を呼び出してくれ。」とシュナイダー中佐に言った。妨害電波の影響で、ラインハルト・フォン・ミューゼル大将がスクリーンに出るまで数十秒を要したが、シュナイダーにとってはその数十秒が数時間にも思えた。
■ ラインハルト・フォン・ミューゼル大将
俺が通信に出た時、最悪の事態を瞬時に悟った。メルカッツ提督が負傷されていることは一目でわかる。艦橋要員も大方負傷あるいは死亡して壊滅状態だ。
「ミューゼル大将・・・。貴官に指揮権をゆだねる。卿の最良と思える行動を自由にとりなさい。責任は私が持つ
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