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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十五話 カストロプ星系に侵攻します。
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着いて体勢を立て直せッ!!」
伯爵らは叱咤したが、正規艦隊と違い私兵の悲しさである。みるみるうちに総崩れとなり、包囲網の中にぎっしりと取り込まれて、必死にばたつかせる鯉のような惨状になってしまった。
「戦艦リューディッツ爆沈!!ラウフマー男爵、戦死ッ!!戦艦ヴェルムシュタット轟沈!!カユサック子爵、戦死ッ!!」
「戦艦ナウマンと連絡が取れません!!指揮官のダウニッツ伯爵の脱出は確認できません!!」
「戦艦フェルメスベルク撃沈!!ジュサック伯爵、戦死!!」
次々ともたらされる貴族連中の戦死報告にヒルデスハイム伯爵は顔面蒼白で立ち尽くすばかりであった。
「伯爵閣下!!ご退却の命令を!!!このままでは艦が持ちません!!本艦も集中攻撃を受けております!!」
「閣下、ご退却を!!」
「閣下!!」
次々と周りの兵士や士官たちが騒ぎ立てるが、青ざめた伯爵はなすすべを知らないでいる。宇宙を明滅する光球が次第に旗艦に迫ってくるのが見える。味方艦の爆発四散する光景に他ならない。あれが旗艦に到達した時、ヒルデスハイム伯爵以下が目にする最後の光景は、まさしく光の奔流であることは間違いないだろう。
だが、ヒルデスハイム伯爵らはその光景を見ずに済んだ。メルカッツ提督以下の正規艦隊が増援として到着し、勝ち誇る敵軍に主砲斉射を行いながら、進んできたのである。重厚な布陣をもっての正面からの平押しであったが、貴族私兵にはない迫力と緻密さにブリュッヘル伯爵艦隊の前衛はたちまち蜘蛛の子を散らすようにして後退していった。
メルカッツ提督は、この機を逃さずに、全軍に攻勢を指令した。機を捕えて全面攻勢に出る好機と見たのが大きいものだったが、理由の一つには、ヒルデスハイム伯爵らに対してその敗北の恥をすこしでも注がせてやりたかったという気持ちがあったのである。
「賊軍を逃がすな!!このカストロプ星系を奴らの墓標にしてやるのだ!!」
ラインハルト艦隊15000隻が凸形陣形をもってブリュッヘル伯爵艦隊左翼側面から襲い掛かり、集中攻撃を行い始めた。同時に右翼からはイルーナ艦隊15000隻がフィオーナとティアナを先陣にして吶喊し、ブリュッヘル伯爵艦隊右翼を阿鼻叫喚の渦に叩き込んだ。
ラインハルトの麾下の諸提督の部隊、ロイエンタール、ミッターマイヤー、ミュラー、ワーレン、ルッツ、アイゼナッハ、メックリンガー、ビッテンフェルトらは功績を立てるのは今こそとばかりにそれぞれが存分に敵の艦隊に対してそれぞれのやり方で(むろんラインハルト艦隊そのものが全軍の動きからは逸脱しないように注意しながらであったが。)斬り込んでいった。
他方のイルーナ艦隊についても、フィオーナとティアナを筆頭にして、ルグニカ・ウェーゼル、ジェニファー・フォン・ティルレイル、エレイン・アストレイアらが艦首を並べて整然と突
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