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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
闇-ダークネス-part2/血塗られた記憶
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ぐにシュウは起き上がってその人物を確認した。それは、スタッフの一人の男性だった。体には、傷があちこちに出来上がっており、意識はなかった。
体が冷たい、まさかと思って彼は脈を図ってみる。
……結果は、最悪だった。スタンは既にこと切れていた。
「なんで…」
意識が飛ぶ直前、自分は確かに村人から突然攻撃を受けて、意識を失った。どうして村人たちは、いきなり俺たちを?
「ッ!そうだ…愛梨は…みんなは!?」
スタンを寝かし、シュウはあたりを見渡す。仲間たちはみんな倒れていた。真っ先に彼は愛梨のもとに駆け寄る。
「愛梨!しっかりしろ!」
彼女の体を起こし、名を呼び掛けてみる。うっすらと、愛梨は目を開けた。
「シュウ……よかった…」
「それはこっちのセリフだ…」
愛梨は問題なく、体を起こして笑みを見せた。シュウがいきなり村人に攻撃された時、それだけ衝撃を受けたのだ。シュウも彼女が無事だと知り、安堵した。スタンが死んだ直後で確かめられた、大切な人の生存、不幸中の幸いだった。
二人はそれから、自分たち以外で誰か生き延びていないか確かめてみたものの、村人たちの姿はなく、今回の任務で同行してきたメンバーは自分たちを除いて全滅していた。
「みんな、殺されたのか…しかも、武器まで奪われていたなんて…!」
最悪なことに、今回試験運用するはずだったディバイドマシンガンやディバイドシューターといった武器がすべて盗まれていた。
「でも、どうして私たち、いきなり襲われたのかしら?昨日まであんなによくしてくれた人たちなのに……」
愛梨は、自分たちを気絶に追いやり、仲間たちを殺し、そしてテスト用の武器をすべて自分たちから盗み出した村人たちの行いに疑問を抱く。
「…もしかしたら…ビーストがやったかもしれない」
シュウが、憶測だが一つの仮説を立てた。
「元々この付近にはビースト振動波がキャッチされていた。つまりビーストが密かに隠れていた。そしてビーストは、最近人間の死体を操って手駒にできる…という情報もあった」
「じゃあ、もしかして私たちを襲ったあの人たちは…!」
「俺たちがここに来た時点で…すでにビーストに殺されて操られていたかもしれないな…」
確かめられはしなかったが、その仮説は見事に当たっていた。既にこの村はこのあたりを縄張りとしていたガルべロスによって壊滅されてしまっていたのだ。
ガルべロスは狡猾にも適当に人間を一人殺害し、そいつを手始めに手ごまとして操ると、手ごまに適当に殺人事件を連続して起こさせ現地住民の不安をあおらせ、その恐怖を捕食していたのだ。
ビーストを倒すための武器のテストのはずが、知らぬ間に飛んで火にいる夏の虫となっていた。最悪だ。
「あれはTLTの機密事項だ。しかも盗まれたりして、紛争に利用されたりとかしたら大問題だ!取り返さない
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