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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
闇-ダークネス-part2/血塗られた記憶
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レビにも映るほどの有名人と、こうして偶然会うことになるとは思わなかった、それも、この内戦地にて。
「でも、そんなにすごい人がどうして、こんな危ない場所に…?」
「たぶん、今度は戦場カメラマンとして来たんでしょうね。勇気ありますよあの人。私だったらとてもできませんよ」
姫矢がこの紛争地域に不思議に思う一同。日本にいたままなら、危険を冒さず名声を高められたはずなのに。
「そういえば、そういうみなさんもどうしてこんな物騒な場所へ?」
「あ…あぁ、私たちも似たようなものですよ」
現地の男性からも同じことを問われるシュウだが、ビーストの存在と、その駆除できる武器のテストのために、ビーストが出るとされているこの場所にわざわざ来たことは明かせないので、適当に自分たちも戦場カメラマンとして訪れた、と誤魔化した。
「でも、死体になって帰るわけにもいきませんから、武器を手にここまで来てしまいました」
「そうですか、遠いところから…」
男性はシュウの言い分を信じてくれたようだ。騙したので申し訳ないが、本当のことを明かすわけにいかない。
しばらくして、シュウたちは村にたどり着いた。
村は酷い状態だった。紛争の影響で、家のあちこちがぼろぼろに崩れ落ちていたり、燃え尽きて跡形もなくなっている場所さえあった。住んでいる人たちも土臭く寂れたような格好をしており、裕福とは言い難い。
「申し訳ありません。村がこんな有様ですから、ろくなもてなしもできませんので…」
「ひどい…」
映画でしか見られない光景。非現実的ともとれる村の有様に愛梨は心を痛めた。
「…そもそも、どうしてここって戦場に?」
ふと、疑問に思って尋ねてきたシュウに対し、男性は次のように答えた。
「実は、隣の地域の連中から私たちは迫害されてるんですよ。『化け物』の仲間だって」
「え!?」
化け物…と聞いて、全員が反応を示した。
「元々はあそこの小さな町で連中と一緒に生計を立ててきたんですけど、ある日急に人が殺される事件が起きたんです。その犯人を何とか突き止めはしたんですけど、元々そいつは一度行方不明になって、しばらくしたらなんてことなく帰ってきたんですが…」
「何かあったんですか?」
さらに続けた男性の話を聞いたスタッフの一人からの問いに、重苦しい表情を浮かべながら男性に尋ねた。
「私、見たんです………あいつが人を食って森に消えて行ったのを」
「人を、食った!?」
人間が、人間を食らったというのか?それこそバイオレンス映画の世界でしか見ることがないようなことが、ここで起きてたというのか。
「酷なことを聞くようですけど、別に食料に困っていたわけじゃ、ないんですよね?」
愛梨が恐る恐るながらも尋ねてみる。
モアイ像の伝説で有名なかつてのイースター島の文明は、森林を伐採しすぎた果てに
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