闇-ダークネス-part2/血塗られた記憶
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が必要だった。
銃装備のもと、武器を保管したケースを手に森の中に入る一行。
「なんか、戦争映画に入り込んだみたいだな…」
スタッフの一人が不安を口にする。
「安心しとけ。これは現実だ」
「なお不安ですよ!」
「二人とも、静かにしてください。」
出発当初は他愛ない会話こそあったが、森の中に入り込むうちに皆の沈黙が高まる。森の静けさが、いつどこから、誰が自分たちを狙っているのか。
「今のところ、生命反応は私たち以外探知されていないみたい」
愛梨が手に、ナイトレイダーが使用することとなるパルスブレイガーを手に取った。これも、彼らが開発した発明品の一つだった。
「来訪者に感謝しなくちゃな。正直俺だけじゃ考えることができなかった」
シュウはディバイドシューターを持ちながら呟く。自分の頭脳だけじゃここまでのものを作り出せることはできなかった。
「でも、来訪者たちの与えた知識を理解し、ここまで再現できた黒崎博士はやっぱりすごいですよ。さすがはプロメテウス・プロジェクトの天才児だ」
「…その言い方はあまり好きじゃないですからやめてあげてください」
「あ…す、すみません…」
そんなスタッフの一人がシュウを褒め称えたが、その特別扱いな言い回しがどこか悪く聞こえもした愛梨が注意を入れた。
「いいよ愛梨、俺は気にしてないから。それよりも…」
シュウは気にしないように言うと、森の向こうに視線を向け、前に進んだ。
しばらく進むと、少し広々とした空き地に出た。すると、愛梨が叫びだした。
「ビースト振動波、探知!」
「ッ!全員攻撃態勢!」
シュウがディバイドシューターを構えると同時に、他のメンバーたちも同じものを構える。異様な緊張感が一同の心にプレッシャーをかける。
すると、茂みの中から何かが勢いよく飛び出してきた。
「うわ!!」
真っ先に、スタッフの一人がそれに飛び掛かられ、押し倒された。それを見た別のスタッフは、仲間の一人に飛び掛かったそれを見て青ざめる。
「な、なんだぁ!?」
それは、巨大なイナゴのような気味の悪い虫だった。
後に小型ビーストの一種として数えられる個体『インセクトタイプビースト・ビーセクタ』だった。
「愛梨!みんな!」「うん!」
シュウは愛梨たちに呼びかけ、スタッフの一人を食らおうとするビーセクタにディバイドシューター向け、一斉に発射した。
「ぎぎぃ…」
一斉に赤い閃光のような弾丸を受け、ビーセクタはあと少しで餌にありつけるところで、絶命した。
「ケビン、大丈夫か!?」
「は、はい…」
他のスタッフの一人が、ケビンと呼んだメンバーの体から遺体となったビーセクタを引きはがして安否を確認した。けがもなかったようだ。
「銃が効かなかった相手をこうもあっさり…やっぱり博士はすごいですね!」
「はは、正直失
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