暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
闇-ダークネス-part2/血塗られた記憶
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数年経過し、現在から約2・3年前の時期…。
二人は複数の仲間を連れ、ヘリに乗ってある場所を目指していた。
「こちらチームα。まもなく、目的地に到着いたします」
『こちらチームβ了解。健闘を祈る』
ヘリパイロットからの一言を聞き、シュウは外を眺めた。森の生い茂る、日本じゃない別の国の地域に位置する森林地帯だった。
「大丈夫かな…ここって確か…」
愛梨も外に広がる森を眺めると、不安を口にし始めた。
「あぁ、内戦地なんだよな」
さらりとシュウは口にした。
この時の二人が今向かっている場所は、なんと紛争地域だったのだ。
「この地域からは、微小ですがビースト振動波がキャッチされています。おそらくこの地域で勃発している内戦による地域住民の恐怖を求めているのでしょうね」
年上だがシュウたちの、新兵器開発計画の部下でもあるスタッフの一人が説明する。
実験に赴いた外国の内戦地、そこはビーストに支配された土地だった。
TLTの研究者たちによってこの時期にはビーストが人の恐怖を求めて繁殖するという異常性を孕んでいることが判明していた。となると、戦争による死へ恐怖がビーストたちを引き寄せてしまっているのも頷ける。その支配者であるビーストを倒すことで、自分が開発した兵器の有用さを証明しようと考えていた。
「ねぇ、シュウ…」
「ん?」
「その…大丈夫?」
「ああ、問題ない。一応自分で作った兵器だからな。自分でも扱えるよう、射撃訓練を合間を縫ってやってきた」
そういってシュウは、後にナイトレイダーたちが扱うことになる銃器を見せる。汎用性の高いハンドガン、ディバイドシューターだった。
今回この紛争地域+ビーストの潜伏予測地点とされる危険区域にわざわざ訪れた目的は、シュウが新たに開発した新兵器のテストのためである。
しかし愛梨が気にしていることはそういうことではなかった。
「そうじゃなくって…」
「?別に何も病気とか起こしてないぞ?いったいどうしたんだ?」
「…ごめん、なんでもない」
結局彼女が何を言いたがっていたのか、シュウはよくわからず首をかしげるしかなかった。
「そろそろ到着しますよ」
ヘリパイロットがそういうと、彼の操縦でヘリは地上に降りて行った。他の誰かに利用されたり壊されたりしないよう、ヘリはなるべく、現地から離れた場所に置かれた。
内戦地ということもあり、ビースト振動波の発生源は着陸地点から離れた、森林内の激戦区域の方角だった。
「ここから先は現地の人たちとも遭遇する可能性がある。防弾チョッキとヘルメットの装備はできてますか?」
シュウが愛梨やスタッフ全員に呼びかけると、全員で6名のスタッフが頷いた。ここは先ほども言ったように内戦地だ。武器をとった現地住民に、敵意がないにもかかわらず狙撃される可能性だってある。十分な装備
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