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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
闇-ダークネス-part1/始まりの記憶
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く。
「少なくとも、俺は善人じゃない」
「……?」
善人じゃない?顔を見ないでそう告げたシュウに、アスカは疑問を抱いた。ならば自分のことを悪党だとでも彼は言うのか?そんな奴が、ウルトラマンになどなれるはずがないじゃないか。
どういうことかと聞こうとしたアスカだがその前に、シュウはすでに動き出したため、聞きそびれてしまった。
二人はとにかく走り続けた。出口は、地上のほうにあると言っていた。階段や金網で覆われたリフトを使って、彼らは地上にある出口へと向かっていく。
変身して一気に脱出する、という手を二人は選ばなかった。なぜならここにはシェフィールドやクロムウェルの指示の元、数多の怪獣たちが保有されている。迂闊に変身したら確実に見つかり、強敵たちを一気に差し向けられることが考えられた。必ず脱出できると確信できる時が来るまで、二人は変身を控えることにした。
二人はとにかく出口を目指し続ける。
「おい、ちょっと待て!」
しかし、走り続ける中、二人は別の兵に引き止められてしまう。引き留めたのは五名ほどの兵士だ。
一刻も早く去りたかったが、このまま走り去ってしまっては怪しまれるだけなのでやむ無く振り向いた。
「お前たち、今からどこへ急いでいる?」
「彼の治癒のために医務室へ…」
アスカの、甲冑に包まれた顔を見ながらシュウは説明したが、遮るように別の兵が言った。
「そんなことなら、現場で水のメイジに頼めばよかろう。今、地下の闘技施設で怪獣が暴れたという報告があったのだ。その調査に、このエリアで勤務している兵全てには緊急出動が命じられたのだぞ」
さっきの部隊長たち以外にも、すでに動きがあったのか。
「貴様ら、もしや我が軍の者ではないな?」
「そ、そんなことないっすよ。俺たちは…」
アスカが焦って誤魔化しの言葉を言おうとするが…手遅れだった。
「捕まえろ!賊だ!」
一兵士の叫びと共に、兵士たちが二人に襲いかかってきた。
「ちっ、どうやらバレたみたいだな」
敵兵士の鎧を、顔が見えない兜も着ているから、すぐにはバレないはずだと思っていた。二人は当然ながら逃亡を開始した。
だがその道中、隔壁が通路の天井から降りる場面に出くわした。
「天井が!」
しかも地球にある防衛軍基地のようなハイテクさが伺える。すると、後ろからアルビオンの兵士たちが集まって来ていた。
「待て!逃がさんぞ!」
追跡兵たちは二人に向けて詠唱を開始する。
「仕方ない!」
魔法を放たれると厄介だ。幸い詠唱には少しタイムラグがある。詠唱の隙を突き、シュウはブラストショットとディバイドシューターを、アスカはガッツブラスターを取り出し、追跡兵たちの足元の床を撃った。
「うわああ!?」
いきなり光線銃で足元を撃たれ、アルビオン兵たちは驚いて足を止めてしまった。
今だ
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