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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
闇-ダークネス-part1/始まりの記憶
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、ザ・ワンを相手にシュウが十分に対抗できるだけの力を持つ兵器や武器を作れなかったことで、一度はプロメテの子である彼を頼っておきながら、手のひらを返すように彼を子供だと馬鹿にし始めたのだ。
だが、ザ・ワンの圧倒的で強大なおぞましさと力に、彼は強い恐怖を覚えた。消したくても消えない恐怖心が彼を支配し、行動力に火をつけた。
だから、彼は補佐となった愛梨に隠れて、ある手段に手を伸ばしてしまった。



「…お金は出します。ですから、例のものをどうか…はい、ありがとうございます」
試作品の武器やその材料、資材と設計図であふれた研究室にて、シュウは誰かと電話を取っていた。
電話を終わらせ、シュウは一息ついて机の上に広げている、次に製作する予定の武器の設計図を眺める。
「これで、ようやく次の兵器を作れる…」
設計図には、アルファベットで『Divide Launcher』と記名されていた。
「いずれ、ザ・ワンの因子を受け継いだビーストが大量発生するその前に、なんとしても…どんな手を使っても…!」
「シュウ、いる?」
ふと、研究室の扉が開かれる。突然のことでシュウは思わず振り返って目に睨みを利かせる。入り口に立っていたのは愛梨だった。
「ひゃ!?」
いきなり睨みつけられ、愛梨は驚いてしまう。
「な、なんだ…愛梨か」
知っている人間が来たことでシュウはホッと息を吐いて腰を下ろした。
「なんだ、じゃないでしょ。もう…」
「ごめん…」
寧ろ驚いたのはこっちなのだぞと愛梨は膨れる。
「そう思うなら、今度何かご馳走して。そうしたら許してあげる」
「できれば出費がかさむから勘弁して欲しいんだが…?」
「最近のシュウは働き詰めでしょ?私や他の皆に頼る頻度も少なくなってるし…」
このとき、シュウは何日も徹夜することも多くなり、無理をしている姿が見られるようになっていた。現に、愛梨の目から見たシュウの顔は、少しやつれているように見える。

シュウは、対ビースト殲滅兵器を作るために、ありとあらゆる部品や材料をかき集めてきた。だが、それは子供が簡単にできることではない。たとえアカデミーがバックについていたとしても、同じことだ。
だから、彼は本来採るべきではない手段に出た。

それは…『密売』『詐欺』。

ビーストという圧倒的力を持つ怪物を倒すための武器となると、どうしてもレアな素材を手に入れなければならなくなった。
それも困難で骨が折れる作業だった。しかもまだこっちは子供といわれてもおかしくない年齢だった。それでも限界というものがあった。プロメテの子としての優れた頭脳を駆使し、彼はあらゆる手口を利用して、TLTの支援以外にも資金を集め出した。


やがて表の協力者でもあったTLTの協力もあり、密かに違法行為に手を染めてまで資金を
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