暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
帰郷-リターンマイカントゥリー-part8/断ち切れない家族
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カーフェイスを保っているためか、こうして向き合っているだけでもプレッシャーを浴びせられている気がする。
引き留められたということは、この二人が自分に用があるということだろうが…
(もしかして、ルイズに対して何か気に障るようなことをしたのではないだろうな?とか言われるのかな…)
漫画やアニメで、娘を溺愛する親というシチュエーションを見たことがある。そういうキャラは結構癖のある奴が多く、実在したらきっと厄介な存在かもしれないという予感はあった。もしかしたら、そういったキャラからいびられる主人公のように、何かきつい目に合わされるのではないだろうかという不安が募った。
『そんな感じには見えないぞ。ちゃんとした真面目な話だ』
サイトの心情を察したのか、ゼロが否定をいれる。
すると、公爵はサイトに意外な言葉を贈ってきた。
「ルイズを守ってくれたこと、この国のために命懸けで奮闘してくれたこと、感謝する」
感謝の言葉だった。サイトは目を丸くした。
「あ、いや…俺はルイズの使い魔ですから当然ですよ。だから、そんなわざわざ…」
謙遜するさに、カリーヌも口を開いた。
「謙虚ですね。それもまた美徳でしょうけど、私たちとしては素直に受け取ってほしいものです。
それもまた、あなたが星の海の彼方から来たが故でしょうか?」
「!」
レッドキングと戦う直前、彼女の口から気になることを耳にしたのだが、やはりこの人は…。
「…気づいていたんですか…?俺のこと…」
サイトからの問いに、カリーヌは無言で頷いた。
「どうして、気づいたんですか?」
「…これでも、若い頃は一個部隊を率いていました。人を見抜く力はある方です」
いや、それでも俺の正体に気づくとかどんだけだよ、とサイトは思った。
「あの…公爵さん、奥さん」
「なんでしょう」
「その…俺が怖くないんですか?」
ウルトラマンにとって、自分の正体が気づかれてしまうことは、最も懸念することの一つだ。娘のために国に反旗を翻すこともいとわないと宣言したが、それ以外では敬虔なトリステインの名門貴族である公爵たちのこと、ウルトラマンを警戒している可能性が高いのでは?ウルトラマンメビウスを暗黒大皇帝に売ろうとしたあの悪徳ジャーナリストのような悪意は決してないのは間違いない。だが、トリステイン貴族として重大な事実を知った以上報告の義務も生じるはずだ。それに伴う混乱は、前述のメビウスの一軒の直後に日本、いや地球中で起きた混乱の時の再来だろう。
他にも、危険な力を持つ輩が娘の傍にいる。それでいてよからぬことを企んでいる…その疑惑を杖と共に向けられる不安があった。
「…そのようなことはせん」
「え?」
公爵の口から意外な言葉が出た。
「言ったはずだ。君はルイズの使い魔として、あの子を守ってきてくれた恩人。貶めるよ
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