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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
帰郷-リターンマイカントゥリー-part8/断ち切れない家族
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のルイズという女の子を大事に思う家族なのだ。
サイトたちが感動と羨望を覚える中、アンリエッタは公爵に対してこう答えた。
「私の周りは、あのリッシュモン高等法院長がそうだったように、既に邪な野心を抱き国を腐敗させる者たちで埋まっています。
私もまた、そのような者たちと同類とならないという保証はありません。侵略者と同じになるかもしれません」
「……」
「だからこそ、私はルイズを傍らに置いておきたいのです。ルイズなら、私が万が一過ちを犯しても止めてくれると、信じています」
それは、既にアンリエッタが身を持って知ったことだった。操られたウェールズに踊らされ、腐敗した国を捨てようとしたアンリエッタを止めてくれたルイズやサイト、そして光の戦士たちが、気づかせてくれたことだ。自分には、身分とか立場とか、そんなものを超えて、心から思う相手の間違いをも指摘し正してくれる人がいることを。
「…無礼なことを尋ねました。ですが、これでこの古い貴族たる私の陛下への質問は終わりといたしましょう」
「遠路はるばる来られたのです。無粋な輩のおかげでおもてなしが満足なものとはいえないかもしれませんが…列席くださいませ」
「ええ、もちろんですわ」
物々しい雰囲気から、一転して雰囲気が落ち着いたものになった。公爵夫妻から会食を進められ、アンリエッタは快く受け入れた。
アンリエッタとアニエスが先に、そしてカトレアはまだ頭を悩ませているエレオノールを連れながら部屋を後にした。
一時はどうなるかと思ったが、心配するようなことは何もなかった。
ほっとしたサイトとルイズ。そうだ、ルイズは怪我とかなかっただろうか。
「ルイズ、そういえばお前…何ともないか?」
「え?」
「え…って…お前星人に捕まったじゃないか。けがとかなかったのかよ」
自分のけがのことをいきなり問われ、ルイズはサイトから心配されていることに気付き、少し顔を朱色に染めた。
「べ、別に…何ともなかったわよ」
「そっか…よかった。お前がなんともなくて」
笑みをこぼしたサイトの顔に、ルイズはさらに顔が赤く染まった。
「な、何よ…急に気を使ってきて…バカ犬」
普段からそれくらい私に優しくしてくれるなら、言うことないのに…
「あ?ルイズ、なんか言ったか?」
「な、なんでもないわよ!それより、姫様が我が家に来たのよ!あんたも会食の準備手伝ってよね!?」
妙に優しくされて嬉しかったなんて言えるはずがない。ルイズは赤くなった顔を誤魔化すように、会食の席からそそくさに立ち去って行った。
「なんだ?」
ルイズが急に逃げて行った様子に、サイトは少し困惑する。すると、彼は今度は後ろから声をかけられた。
「ルイズの使い魔君、少しよいかね?」
振り返ると、公爵夫妻が二人揃ってサイトの後ろに立っていた。
常にポー
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