帰郷-リターンマイカントゥリー-part8/断ち切れない家族
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仰が深すぎる神学者くらいだ。
「信じられませんわ…ルイズが、あの虚無だなんて…恐れながら陛下、ルイズはコモンマジックもろくに使えないのですよ。虚無を扱えるなど…」
エレオノールも同じ反応だった。女王には悪いが、頭がおかしくなってしまったのか?などと内心で思ってしまうほどだった。
「コモンマジックが使えないのは恐らく、虚無に特化しているためでしょう。通常の四系統でも同じようなことがあるのは、ミス・エレオノールもご存知のはずです」
「…私は信じましょう」
「母様!?」
カリーヌの口から信じるという言葉が飛んできて、エレオノールは目が飛び出そうになった。だがカリーヌは信じられない様子のエレオノールに言い返す。
「考えても見なさい。アルベルト男爵家の次男殿に擬態したあの異星人とやらが、なぜルイズを直接狙ってきたのか」
「それは…」
権力狙い?いや、それはないだろう。相手は見たこともない亜人だ。そんな奴が公爵家の権力目的でルイズを狙うにはいろいろと確証が足りない。まして、侵略者は怪獣を使役できる。権力などなくとも怪獣の力で気に入らないやつを叩きのめしても構わないはずだ。
「…ルイズ、お前は目覚めた系統は火と言っておったな」
公爵はルイズに視線を傾ける。ルイズはその視線に当てられ、俯く。
「…ごめんなさい。嘘をついて」
「よいのだルイズ。わしらがお前の立場だったら同じことを思っていただろう。正直に話しても、無駄だと。
だが、嘘はあれで最後にしておくれ」
謝ってきたルイズに、公爵は首を横に振った。そして改めて、アンリエッタに視線を傾けた。
「敵…レコンキスタには異星人とやらが影から支配している。確か、ルイズを連れ戻す直前の貴族会議で陛下はそうおっしゃられましたな?」
公爵が自分の整った髭をなぞり、アンリエッタに問う。それに対してアンリエッタは迷うことなく頷いた。
「ええ。確かな情報だと確信しています。タルブ村でわが軍がウルトラマンのたちの助力なしでは決して乗り越えられなかったほどの力を、実際にレコンキスタは見せつけました。
複数の怪獣の使役と、ハルケギニアの文明とは異なる技術で改造されたレキシントン号…公爵殿もご存じのはずです。
それほどの力を持つ敵にとっても、ルイズの持つ虚無はウルトラマンの力に匹敵する脅威でもあり、同時に魅力でもある…だから、あの虫型の亜人はフレデリック殿に擬態してルイズを捕まえようとしたのでしょう」
そういわれると、確かにそう思えてならない。だが、信じられない真実に、なんということだと言った様子でエレオノールは頭を悩ませ、カトレアはそんな姉を介抱した。
「…陛下がお傍にルイズを置いた意味がわかりました。ですが…陛下の意図をお聞かせ願いたい。虚無の力、それを果たして陛下はどう扱うおつもりですか?」
少し一呼
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