第16話 集う因縁
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って追及してくるでしょうが、証拠さえ残さなければいいのですよ。それに“彼”には我々への命令権は無い。私達が真に従うべきはマスターである“あの御方”でしょう?」
『一緒にするな。私はお前と違い、アレに忠誠など誓った訳じゃ無い。あくまで目的遂行のために利用してるだけだ。そもそも私からすれば、五十歩百歩だ』
怒気を孕んでいるワケでもなく、語尾を強めているワケでもない。
しかし同類のように扱われた事が心底不愉快だったようで、吐き捨てるような言葉だった。
だがライダーはその事に対してもさほどの固執は無いようで、まるで気にした様子も無く謝罪する。
「それは失礼しました。ですがそれでも受けて下さって感謝しますよ」
『・・・・・・フン。それで私はどう動けばいい?合流すればいいのか?』
「どちらでもかまいませんよ?貴方におまかせします」
『好きに動けと?ならこの鎧と仮面も外していいのか?』
「構いませんよ?外せればの話ですが」
『・・・・・・・・・・・・』
「如何やら色々と了承して頂けたようなので、私はこれで失礼します。それでは宜しくお願いしますよ?軍神閣下」
恭しく礼をしながら、ライダーの姿はデータの様に掻き消えていく。
それを見送ったラミーは、山頂から町を見下ろしつつ仮面の下で悪態をつきながら1人呟く。
『そっちがその気なら、本当に好きに動かさせてもらうぞ?川神氏周辺には顔を見たい奴にも居るからな』
−Interlude−
昼頃。
百代は川神院の近くのカフェにて、呼び出しを受けていた。
そして当の呼び出した人物――――士郎と向かい合って暫く、呼び出しといて無言を貫いていた。
しかし百代からすればその煮え切らない態度に苛立ちが増して行き我慢の限界も近づいていた。
「何なんだ一体!私に何か用があるから呼び出したんだろ!?」
今の百代にもやる事がある。例えば綺麗なお姉さんをナンパするとか、例えばまだ話したことのない可愛い新入生(勿論、女子)に粉を掛けるとか、例えばハーレム(勿論、女子)の子達に驕ってもらいに行くとか・・・・・・・・・・・・じゃなくて!モロの事について大和達と話し合いをしに行こうとしていたのだが、珍しく事前の連絡も無しに士郎が自分の事を呼び出したから、こうして来たのだ。
なのに・・・・・・。
「爺からも勧められるように来たんだぞ!一体何の用なのか、はっきりしろ!」
「・・・・・・・・・百代に渡したいモノが合ってな」
「なんだ、渡したいモノって?」
「それは・・・・・・!」
「!?」
その時、2人はほぼ同時に立ち上がる。
理由は昨夕と似た気配と言うか波動を感じたからだ。
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