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「ゼッケン…ね。」
僕は一瞬考え込んだ顔をするといつも通りのにこやかな笑顔を浮かべてこう答えた。
「知らない!ゼッケン?なにそれ?ああ、バスケとかに使うやつね!やっぱり知ってるよ!リズ!」
「そうそう、あの使い込むと汗臭くなる…。って違うわ!」
そう言ってリズが僕にツッコミを入れると僕はすぐに微笑みで答える。
「のりツッコミありがとうございます!それで…ゼッケンというのは?」
「絶剣ね。さっきからゼッケンっていうイントネーションは止めなさい。」
そう言ってリズは説明を始めた。
「絶剣って言うのは…とにかくあんまりにも強いからついた名前が絶剣。プレイヤーネームは分からないんだよね。」
「ふーん。」
「それで24層の観光スポットあるでしょう?そこで対戦者を受け付けてるわよ。
…スノーはどうなの?」
リズに話を振られた僕はニコニコ笑顔で手を降って答えた。
「えー…。僕はパス。こう見えても領主だよ?デスペナ怖いし。」
「…あんたも大変なのね。」
そう。僕は正直に言うと立場的に死ねない立場にいる。事務的な事は全てクラリスに任せているとはいえ、一応領主はこの僕スノードロップ。僕が死ねばもちろんプーカ領にデメリットが出るのは明らかだし。なんと言ってもそんな事したらシノンになんて言われるか分かったもんじゃない。
「でもそんだけ強いと戦う人がいなくなっちゃうんじゃない?」
アスナがそう言うとシリカが耳をぴょこぴょこと動かしながらテーブルを乗り出して答える。
「それがそうでもないんです。賭けられてるのが奮ってるんですよ。」
「賭けられているもの?」
「それがなんとびっくり!11連撃のオリジナルソードスキルなんですよ!」
「ぶっ!」
僕はそれを聞いて飲んでいた紅茶を吹き出してしまった。それを見てみんなは一斉に僕を見る。
「どうしたんですか?スノーさん?」
「いえ…ナンデモアリマセン。」
まあ、絶剣が負けるなんて想像がつかないけど。
…確かに価値がある物を賭けるようには言ったけど。まさかそんなものを賭けるとは思ってなかった。
と内心を表に出さずに話を聞いていると。
「なんか気になるわね……。キリト君は?」
「もう戦ったんですよ。お兄ちゃん。そりゃあもうかっこよく負けました。」
おお、キリトも負けたのか。それはそれは。
……やっぱり強いな。
そんな事考えていると。
「私もやってみようかな。」
不意にアスナのそんな声が聞こえたのを感じて土産話が出来たと思った。
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「コンコン!今日ね。凄い人くるよ!」
「凄い人?」
いつもの大きな樹の下で僕はコンコンと一緒に話していた。今日の大きな樹
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