暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
IFエンド 「フェイト・T・ハラオウン」
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あ嫌いになったりはしてないんだけど……むしろ距離感が縮まった気がして嬉しいというか。

「……ねぇショウ」
「ん?」
「私と付き合ってて楽しい? ……嫌とか思ってない?」
「急にどうした?」
「その……私、なのは達に比べたら大人しいというか内気で口数も少ないし。それにあれこれ考え過ぎて必要以上に心配しちゃったりもするし……下手したら何か月も会えなくなる仕事してるから」
「……あのな」

 やれやれと言わんばかりに声を漏らしたショウは、髪を拭くのをやめると私を後ろから抱き締めてきた。急な展開に私の体は硬直して体温も上がる。
 ショショショウ、なななな何してるの!?
 と、言おうと思うが口が自分の思うように動いてくれない。簡潔に言えばパニック状態にあると言えるだろう。ショウもそれを分かっていそうだが、気にする素振りは見せずに落ち着いた優しい声で話し始めた。

「いいかフェイト、お前と出会ってからずいぶんと経つ。同じ学校にも通ったし、同じ部隊で仕事もした。休日には一緒に出掛けたことだってある……お前の性格はよく知ってる。お前の仕事のこともな。俺はちゃんと理解した上でお前と付き合うことにしたんだ」
「……だけど……あんまり会えなかったりするし。……ショウも私みたいに仕事で会えないことが多い子よりも会える方が良いでしょ?」
「確かに会える回数が多い方が嬉しいが……会えないからこそより会いたいと思える。もっとフェイトと深く繋がりたいって思えるんだ」

 ショウの言葉にきつく締め付けられるような感覚に襲われていた心は解れていく。それと同時に温かくてふわふわとした気持ちはきっと幸福感なのだろう。
 私の不安が和らいだのを感じたのか、ショウの腕が私から離れていく。名残惜しさを感じたのもつかの間、ショウは私の前の方に回ってくると視線の高さを合わせてきた。

「ただ……それでもフェイトが不安に思うのなら……言葉が足りないのならもっと言葉を紡ぐ。これは俺の独りよがりかもしれないし、時期として早いのかもしれない。だけど俺の本心だ……なあフェイト――」

 艶のある黒い瞳が私を真っすぐに見つめてくる。その剣のような美しくも力強い輝きに私は目を離すことができない。

「――俺と結婚してくれないか?」

 言われた言葉を理解した瞬間、私の頭は真っ白になる。
 え……結婚? 結婚ってあの結婚だよね。誰と誰が結婚? ……私とショウが? というか……私、今ショウからプロポーズされてる!?
 いやいやいや、落ち着いてフェイト。もしかすると私の聞き間違えというか妄想が生み出してしまった幻かもしれない……
 そんな風に思ったりもするけど、私の手を握ってるショウの手の体温とか私を見つめる真っ直ぐな目が幻のわけがない。今起こっていることが現実だと理
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