IFエンド 「フェイト・T・ハラオウン」
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連絡を寄越すかインターホンを鳴らすはずだ。
すぐさま玄関の方へ向かうと、ビニール袋を持ったショウがこちらに向かって歩いてきていた。どうやら何かしらの買い出しに行っていたらしい。
「ん? フェイト、起きたのか……そんなに慌ててどうした?」
「えっと……その、起きたらショウが居なかったから」
「あぁ……もう少し寝てるかと思って何も言わずに出かけたんだが、置手紙くらいするべきだったな」
「う、ううん別に良いの。ショウが無事ならそれで……」
ショウとは長い付き合いなんだから少し考えれば分かることなのに、必要以上にあれこれ考えちゃった私が悪いわけだし。
はぁ……こんなだから人から過保護だとか過干渉だとか言われちゃうんだよね。エリオやキャロに対してならふたりが子供だからまだ理解は得られるけど、ショウ相手にしてたら煙たがられそう。危ない事するとき以外は気を付けないと……。
「……フェイト」
「うん?」
「ちょっとこっち来い」
「え……ショウ!?」
私はショウに強引に手を引かれる形である場所に連れて行かれる。そこは先ほどまで座っていたソファーだった。ショウは私にじっとしてろと言うとどこかに行ってしまうが、すぐにまた戻ってくる。手にタオルを持った状態で。
「まったく……何できちんと乾かしてないんだ。季節の変わり目じゃないとはいえ、仕事の疲れはあるんだから風邪引くぞ」
「ちょっ……ショ、ショウ!?」
「こら、じっとしてろ」
自分で髪くらい拭けると言いたかったけど、強く言われて何も言えなくなってしまう私は意思が弱いのだろう。……本音を言うと、ショウが拭いてくれるのなら拭いてほしいという甘えもあるんだけど。
「…………ショウって拭き方丁寧だよね」
「そうか?」
「うん…………その……はやてとかにしてあげてたからかな」
「あいつにそういうことをした覚えはあんまりないけどな。むしろ俺の方がされてた気がするし……多分義母さんのせいだろう。あの人は研究のこと以外は基本的にがさつだから」
自分のお母さんのことを悪く言うのはやめたほうがいい、と言いたくもあったけど……ショウの義母さんであるレーネさんがどういう人か知っているだけに何とも言えない。直接話したことは多くないけど、私の義母さんがレーネさんと友達だからあれこれと話は聞いたことがあるのだ。
「まあそれを抜きにしても……フェイトの髪は綺麗だからな。乱暴にはしたくない」
「――っ……もう、さらりとそういうこと言わないでよ」
「なら今後言わないようにする」
「それもダメ……ショウの意地悪」
私は急に言われると嬉しいけど恥ずかしくもあるから言わないでって言ってるのに今みたいな返しするとか……何か付き合い始めたから少し意地悪になった気がする。ま
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