最大の好機
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殺気はより一層高まっていた。
「アイスメイク・・・白虎!!」
「「きゃあああああああ!!」」
一方こちらでは、リオンさんが二人を相手に次々に魔法を繰り出し攻め立てていた。
「ウェンディ!!シェリア!!」
宙に浮き上がり、思い切り地面に叩きつけられた少女たちに離れた場所から声をかける。
「だ・・・大丈夫」
「シリルは出てきたらダメだよ」
その声に彼女たちは体を起こしながら答える。ウェンディたちの言う通り、迂闊に戦いに参戦するわけには行かないけど、かといってただ見ているだけでいいのだろうか?
「そうだ!!」
この場で何かできることはないかと頭をしばし悩ませると、あることが脳裏をよぎる。このゲーム・・・ただ戦うだけが勝負を決めるわけではないんだ。
「スペル看破」
ソフィアと対峙しているカグラさんを見ながら試しに一つの単語を呟いてみる。しかし、彼女は何も影響は受けた様子はなく、キレのある動きで同ギルドの少女を圧倒していた。
「これじゃないか」
そもそも一発で当てることなんてほぼ不可能に近いから、一喜一憂なんかしてられない。てかよく考えたらこっちが使っている文字は向こうも使えないんだから、それを省いた五文字を候補を絞ればいいのか。
「敵能力可視、能力可視化、能力分析可、五文字可視、敵力分析知、能力名見知、五文字分析、敵能力理解、特殊能力見、特殊能力知」
何かしらの制限やハンデがあるわけではないので、とにかくカグラさんの能力になりそうなものを片っ端から挙げていく。
「怨刀・不倶戴天・斬の型!!」
「うわっ!!」
俺がカグラさんを硬直させようとしている最中、ターゲットの人物は全く動きが遅くなることすらなく、目の前の少女を圧倒していた。ソフィアは返し魔法を使うんだけど、彼女の動きがよすぎてそれを発動させてもらえない。
「はっ!!」
「キャフッ!!」
序盤はなんとか回避していたものの、次第に動きを見破られて攻撃を受け始めているソフィア。しかし、彼女も弱点だけはなんとか守り抜いており、ギリギリのところで粘っていた。
「これで終わりだ」
カグラさんはそう言うと、刀を鞘に納めて身を低く構える。初めて見た形の構えに、思わず視線がそこで止まる。
「えぇ!?それを今やっちゃうの!?」
俺はその構えに見覚えはないが、ソフィアはどうやら知っているらしく表情が強張っていた。
「問答無用!!」
低い姿勢から目線の高さを変えずに銀髪の人魚目掛けて加速していく。そのトップスピードはいつもよりも早く、あっという間にソフィアを射程圏内に捉えた。
「怨刀・不倶戴天!!」
腰の高さほどに身を屈めた彼女は下からタ
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