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嫌われの忌み子あれば拾われる鬼子あり
第1章 第8話 恨みを持たない2人
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かったよメリー」

「ええ、旦那様」

素直なやり取りに先程まで殺し合いをしていたとは思わせないような雰囲気を醸し出していた。それもその筈であろう、メリーがそう仕向けていたのだから。ルイスは自分の創り出していた異空間の魔法を解き現実世界のエントランスへと2人で戻った。

「遅かったではないか、2人とも」

「っ!?」

今まで聞いたことのない声に反応し扉の方へと体を動かす。
そこにたっていたのは光に当たらずあまり識別はできないが金髪であることがわかる青年だ。

「お前は誰だ」

「『エンペラー』よ」

ルイスの問いかけにメリーが代わりに答えた。その名前はメリーの話でもよく出ていた、『タロットの騎士』の中でも中心、その名の通り皇帝として座している存在。

「貴様はそっち側についたのだなヘーラーよ」

「ええそうよ、だからもうヘーラーなんて名前じゃないの、私はメリー・アステッラよ」

「…お前ら2人で話進めてんじゃねぇよ」

ルイスの目が光る。レイが出てきた合図だ。

「こちとら敵目の前にして理性抑えんのもやっとなんだよ。何のために来たのか早く言えよ」

「…貴様がレイジャル・テスタロットか、まあ良い。今日来たのは顔見せだ」

『エンペラー』と称する青年が指を鳴らすとその後からすっと何人も姿を現した。

「これが我が『タロットの騎士』達だ」

そう言った金髪の青年の赤い瞳が覗いていた。
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