第55話 ハック
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かったら、私のと交換......」
しかし、短いツインテールをした少女のミサイル級の一言により和平交渉の道は断たれた。
「駅前に同じのあったよ」
「「「「!?」」」」
魂の抜けた御坂の瞳に生気が戻り、メラメラと闘志を漲らせて、お供と一緒に駅前に大股で歩き出した。
ガチャコンガチャコンガチャコンガチャコンガチャコンガチャコンガチャコンガチャコンガチャコンガチャコンガチャコンガチャコンガチャコンガチャコンガチャコン
駅前に着いた御坂は、脇目も振らずにただ一つの戦場(ガチャポン)に齧り付くように硬貨を入れて回していく。
そして、買い物カゴ三つ分のカプセルを出した所でカエル柄の缶バッジが出てきた。
震える手でカプセルの噛み合わせを外すと、待望のゲコ太のようなキャラの缶バッジを天高く掲げる。
苦労が報われて、御坂は思わず涙ぐむが......
「よかったねー」
「ありがとう?」
周りの小学生集団は、ホッとしたような呆れたように拍手をしながら「よかった......ホントによかった」と呟いた。
このままでなかったら、製造元に殴り込みに行きそうな大きい友達(御坂)の満面の笑みに心底安堵した。
そして何となく
何となくであるが、こうなってはいけないと心に刻んだ。
両脇に羽のような物を並ばせた円らな瞳のカエルの微笑んでいる缶バッジを達成感と共に、我に返った......返ってしまった。
何に使うんだコレ?
好きな作品の関連商品を全ててにいれたいというコレクター魂に火がついて
後先考えず
暴走した経験はありませんか?
あの子みたく服につけるのがアウトなのは分かる
というかその時のサソリの冷たい視線と無言の圧力が想像できる
いやでも鞄にならギリギリ......
〜?♪♪?♪
学園都市全体に童謡のような音楽が流れてきた。
「あ!下校時間だ」
低学年層を対象とした音楽を聴くと帰り支度を始める小学生達。
余った大量のB級の缶バッジ達は小学生達にプレゼントして、交差点まで送っていく。
これが、歳上の気遣いだわ(何を今更)
「何よ!」
キッと空を睨んだ御坂。
何でもないです......
空からの不審な突っ込みを牽制した御坂だった。
「どうしたの?お姉ちゃん」
「え?ううん、何でもないわ。気をつけて帰んなさいよー」
「はーい」
「バイバーイ」
と手を振りながら見送ると病院に向けて歩き出した。
「さてと見舞いにでも......!?」
耳鳴りのような音が御坂の脳内に響いた。
!?
私によく似た力
......いや
私自身の力の放射を外から浴びせられたような......
一抹の不安が過る。
先日起きた寮でのイタズラ事件。
マネキンの首と一緒に入
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