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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
二十九話 オブザーバー
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うなづく。そして、自信満々に続けた。

「確信があんだよ。彼奴の根っこは、そう言うやつだからな」

────

「[さぁ、インターミドル男子の部、今年も予選一回戦から白熱した試合が続いております!!]」
照りつける太陽の熱気が写ったように実況者が盛大に叫ぶ。しかし手厚いのは、彼の言葉だけではない。

「オラオラオラオラァ!!」
爆音が轟く。比喩ではない、文字通りの「爆発音」だ。発生源はリング状に立つ一人の青年だ。細身の体にしっかりとした筋肉をつけたその青年……スルトの拳が試合相手にぶつかるたびに、強烈な爆風と爆炎が同時に相手を襲っている。

「ぶっとべぇ!!」
「ぶごぁっ……!!」
止めとばかりに大きく振りかぶった拳が、爆圧から抜け出せない相手の腹を正確にとらえ、再び爆炎と共に吹き飛ばす。

スルト・カグツチ DAMAGE 80 LIFE 9620
レダス・ウィンディ DAMAGE1600 LIFE 840

「終わりだ!カルラァ!!!」
[Eeeeeeexplosiooooooon!!!!!!!]
ズガァッ!!!という強烈な振動が空中で巻き起こる。スルトの拳を食らっていた選手の身体から強烈な爆炎が巻き起こり、その姿を覆い隠す。そして……

レダス・ウィンディ DAMAGE8900 LIFE 0

爆心地には、ところどころすすけた身体のまま気絶する相手選手だけが残っていた。

「[強烈ぅぅぅ!!!!轟爆漢(グレナディア)、スルト・カグツチ選手、今年も圧倒的火力によりレダス選手を爆殺!!!試合開始からなんと40秒足らずの出来事です!!]」
ウオオオオオオオォォォォォォォォォォォぉぉぉぉぉ!!!!!
未だに熱気の残るフィールドに当てられたかのような雄たけびじみた歓声は、まさしく彼の人気の証左といえるだろう。男子IMの上位選手の中でも高い人気を誇る選手の一人である彼は、大きく右拳を振り上げて歓声に答えると、そのまま背中を見せながら去っていった

────

また他の会場では……

「おぉらァッ!!」
「ふっ」
振り下ろされた戦斧を左手で軽く逸らしながらシュウは右手て何かを手繰るように指先を軽く動かす。直後に、振り下ろした相手の後方に突然魔法陣が現れ、その中から何本かの魔法紐(まほうちゅう)が現れ、相手を拘束しにかかる。

「させるかぁ!!」
しかし彼は即座に戦斧を振り上げると、シュウの頭ごと右に向けて薙ぎ払い後方までを一閃。シュウはそれを頭を下げて交わすが、拘束しようとしていた紐は薙ぎ払われ霧散する。

「そう何度も同じ手を……ぬぉ!?」
「ふっ!」
しかし直後、彼は右足を体の外側へと引っ張られた。又が大きく開かれ、たたらを踏みそうになる。が、その右足が地面に付く前に……

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