第112話 主人公達は時間稼ぎされるようです
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二日半。以前から行動していたとは言え、
その数は余りに多すぎる・・・と言うのが、本当の現状を知らないネギ達の見解。
だが―――
「だが少なすぎる。こんな事をしても焼け石に水じゃ。」
愁磨とツェラメルが世界に張り巡らせた魔法陣(回路)は助けを求める者の"魂"の声を
拾う事も兼ねていて、それを発動させたのは数か月前。
助けられた大半が、それからの成果なのだ。
「少ない……とは?では、残りは何人おられるのですか?」
「魔法世界にいる全てを救うのじゃから、数十億は足らん。お、外がそろそろ
終わりそうじゃぞ。良かったの、早く事態が動いて。」
と、アリカが巨大な映像を映し出す。
宮殿外の戦いは佳境に入っていた。
尤も巨大であったデモゴルゴンは、今では5mあるかどうかの骨騎士となり、
クルトの操る"コード・P"は片腕が半ばから断ち切られ、頭部からも火花を散らし、
今にも崩れそうになっている。
ディアボロス・サルマク両魔将に至っては既に戦場から消えていた。
「く……少し侮っていましたね。まさかここまで戦えるとは思っていませんでした。」
「ぬぅぅううう、めんどいー!」
対する魔法世界連合は艦隊の半数弱を失い――必然、厳武もその巨体を、魔素の海に
沈めていた。
樹龍は翼の一つを失い、炎凰の姿が無い代わりに、嵐虎から炎の翼が生え、纏う炎が
主を守っている。ヘラス皇帝は四獣が護ったらしく五体満足だが、剣は半ばから折れ、
鎧はほぼ破壊されている。
アリアドネーは総長であるセラスも飛び回り、ある意味では一番の戦場と化していた。
【セラス!まだ救助は終わらぬのか!?】
「ふざけた事を言ってる暇があるのなら一秒でも長くそいつらを止めなさい!!」
「総長!三番が既に溢れかかっています!」
「少しだけ持たせなさい!」
セラスは部下と共に飛び去り、野戦病院となった僅かに残された戦艦に向かった。
戦況は倍以上の戦力を持つ魔法世界軍が有利だったが、魔将の二人を倒してからは、
相手の戦力が減ったにも関わらず徐々に押され、今では開戦時と同じ位置まで後退を
余儀なくされていた。
「魔族の意地を見せよ、サルマク!ディアボロス!」
ボコ―――――――――――――――――――――――!!
デモゴルゴンが雲海まで高度を下げ、自身の十数倍にもなる闇を産み出すと、そこから
大きさも装備も様々な魔将二人が産み出され、サルマクは突撃、ディアボロスは
中遠距離から魔法を放つ。
悪魔や魔族の力の源である"魔素"を吸い上げ、無限の魔力として、普通ならば不
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