第112話 主人公達は時間稼ぎされるようです
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。
撃ち合った両者が弾かれ、それぞれ着地した傍にはそれぞれの仲間が佇む構図と
なった。防衛戦力がいるとは分かっていたが、またしても敵の幹部が勢揃いしている
所に自分達が当たり、どう考えても愁磨の思う壺になっている事に、頭を悩ませつつ、
半ば呆れと感心を抱いてしまう。
「やれやれ……ここまで掌で踊らされると笑うしかないな。」
「そこは僕達としても同情してしまうけれど、こっちも使命があるからね。」
ザザザンッ
フェイトの合図でデーチモが更に数人現れると同時に、戦闘が本格的に始まる。
四対三で有利な所だが、大量生産とは言え最高の連携力を持つ準達人が複数加わり、
想像以上の連携を見せ、"紅き翼"は防戦一方となってしまう。
その十数分後の戦闘の様子を見ていたネギ達は、慌てて助けに戻ろうとするが――
「行かせると思うたか?」
アリカが指を鳴らすと、部屋を覆う様に結界が展開される。
殆どが性質を見極めようとする中、明日菜だけが"桜神楽"を振りかぶり、攻撃を
仕掛ける。
「どぉりゃあああああああああああああああああああ!!!」
ガッキィィィィィィインンンン―――
しかし結界は明日菜の能力を無効化。鉄と鉄がぶつかる音を響かせ、弾かれた。
魔法を準備していたメンバーが突破は無理と考え遅延に切り替えた所で、テオドラが
満足気に頷く。
「うむ!流石はシュウマの結界じゃの!あ。因みに、妾達を再起不能にすれば
出られるぞい。」
「そんな事したら愁磨先生がマジになっちまうだろうが。」
「つまらんのう……。まぁ何時までも立ってるのも何じゃ、座れ。」
再度指が鳴ると、淡い光と共に長テーブルとティーセット一式が現れ、並んだ上座に
二人が座った。
"大魔導士"がそれに続くと、渋っていた面々も席に着くが、刹那だけは離れた壁に
凭れ掛かる。アリカは仕方ないのう、と苦笑し、紅茶を一口飲んでから、話を続ける。
「さて、私達は時間稼ぎ……と言うか、これもまた状況によって命が変わるのじゃが。
救助が終わった今、お主らの足止めのみが任務となっておる。
私達に手を出さんのなら、暇つぶしに付き合うが良い。」
「強制的に付き合わせてからの事後承諾があんたらのお家芸なのかよ?
で、救助って何の事だ?」
「お主ら宣言は見とったろ?その救助じゃ。今の所、740万と300人強を
収容した。」
「ななっ……!?」
テオドラから告げられた数の多さに、ネギ達は茶を吹き出し、"大魔導士"は沈痛な
面持ちで顔を伏せる。
愁磨達が大々的に救助を宣言してから僅か
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