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陸軍兵士が誤って海軍鎮守府に移籍させられてしまったようです
歓送迎会?
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ったんだ」

 ポリポリと頬を掻きながら笑う兄貴。確かに俺と李悠は歳の割に童顔とは言われるが三つ編みを少しアレンジしてもらっただけで女に間違われるのはちょっとな

「そんなに変わるもんなのか?」

「普段とは大分違うぞ。だよな電?」

「なのです」

 二人揃って俺の外見の変化について色々と話しているが普段と違うのは三つ編みだけで化粧も女装もしていない普段と変わりない格好だ。
 ただそれを差し引いても兄貴が俺と認識できない事を考えると本当に女と見間違えるのだろう

「そういや口調が変わったままだがいいのか?」

「あぁ。電はもう今更だし今は休暇中だからな」

 丁寧な話し方は依頼中限定のものだし休暇中なのだから崩しても問題ないだろう。
 電に関しては奪還依頼の際に口調を崩して話してからそのままだったし今更戻す必要もないだろうしな

「んなら問題ねぇな。そうだ、一つ伝えなきゃならんことがあるんだがいいか?」

「依頼か?」

「まぁ、そんな様なもんだ。急遽今日報告があったんだが、ここ横須賀鎮守府は大本営からの命により本日よりお前ら貸出兵の副拠点になった。そう言う訳でこれから貸出兵全員はこの鎮守府の一員になった」

「そうか」

 ニッと兄貴が笑う。大本営から直接命令があったと言うことは今回兄貴から頼まれた依頼は大本営にとって相当面倒くさく深刻な問題であり、しかも数日での依頼達成は不可なのだろう
 そうでなければ金や資源を多量に必要とする大本営が貸出兵しょうばいどうぐの拠点を増やす必要がない

「あの暗闇さんその拠点とは普通の拠点とは違うのですか?」

「ん?あぁ、貸出兵の使う拠点ってのは依頼提供場の事を表すんだ。俺達の場合は大本営を本拠点、ここを副拠点と呼ぶ。要は大本営と兼用して依頼を受けることになる場所が副拠点ってことだ」

 これから俺達は大本営と鎮守府の二つの拠点に配属することになり、依頼を掛け持つ事になる。
 大本営としても問題視していることを依頼しているこの鎮守府に俺達を配属させる事で早い解決を求めていると考えられる。
 俺達としても帰還場所が増えるのは正直助かる。一々大本営に戻るのは時間かかるしな

「そういう訳でこれからは遠慮せず色々好きにやってくれ。李悠達にも伝えておいてくれよ」

「了解。...節度は守れとは伝えとくぞ?」

「はは、相変わらず硬ぇ奴だな。んじゃ、そろそろ歓送迎会始めるぞ」


 ―――――――――――――――――――――――――


「暗闇さ〜ん」

「ん?」

 兄貴たちと分かれ適当な席で酒を煽りながら煙管を燻らせていると少し離れた所から名前を呼ばれる。
 声の聞こえた方に視線を動かすと見覚えのある長い茶髪のポニーテ
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