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陸軍兵士が誤って海軍鎮守府に移籍させられてしまったようです
歓送迎会?
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.なら簡単にだが昔話でもしてやるか。あれは確か八年前...俺が貸出兵に入ったばかりの時の話だ」
西暦22〇〇年まだ桜の花が咲き誇る少し前の季節、兄貴に連れられて来たのは大本営の裏組織が集まる建物。
見た目も不格好で名前すらもない高く暗いビル。周りには生傷だらけの奴らが会話も無く座り、道の端には腐食し始めから真新しい死体の山、唯一騒がしいのは殴り合いを見てる野次馬くらいだった。
その場所で何枚かの書類を書いた俺と李悠は正式に第一の貸出兵になった。そこからは生きるか死ぬかの生活、戦場で死にかけるのは当たり前、仲間内でたわいも無い事で殴り合いの大喧嘩の毎日。ここでの楽しみと言ったら週一の休暇に支給される酒と煙草。
いつ死ぬかもわからない日々の唯一の休息。この時だけは差別も喧嘩もなくて全員阿呆みたいに騒いで叫んでのお祭り騒ぎだった。
少し話すようになった奴から聞いた話だがそこは使えなくなった兵の捨て場所みたいな扱いで、死にに行かせる様な危険な依頼に支給物資無しの丸腰状態での出撃が基本、武器は基本的に敵から剥ぐ現地調達ってのが日常だった 。
数少ない仲間も殆ど死んだし、この生活に耐えられず自殺する奴らも少なくなかった
「そんな生活を約三年くらいだ。俺たちが支援金を寄付するようになってからは昔程酷くは無くなった様だが、正直なとこ分からんな」
「なんと言うか凄い環境だったのですね」
「まぁ、ある意味な。だが得られるものは一番多かったし悪い奴らばかりでも無かったしな。今でもあそこの基地で良かったと思ってる」
思い出すのは死闘の日々、楽しい思い出は殆どなかった。だが得られるものは多かった。強さも戦闘経験もあの日々を生き抜いたからこそ手に入れられた。
今の俺はあの日々があったからこそ存在していると言っても大袈裟ではないかもな
「さて、冷えてきたしそろそろ戻るぞ。」
区切りのいい所で話を切り、電に声をかけ少しふらつく足取りで鎮守府へと歩き出した。
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