第十一幕その七
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「皆何も言うことはないよ」
「スポーツマンシップを守るだね」
「何といっても」
「それを守らないと駄目」
「どれだけ勝ってもだね」
「そうだよ、僕は勝敗はどうでもいいんだ」
確かに大事でもです。
「最優先すべきは怪我をしない、楽しんで」
「スポーツマンシップを守る」
「そのことだね」
「そうだよ、皆スポーツマンシップを守ってくれて嬉しいよ」
心から言う先生でした、そして。
先生は最後の試合が終わってです、相撲部の皆に言いました。
「皆最高だったよ」
「試合は負け越しましたけれど」
「全体で見ますと」
「それでもですね」
「怪我はしなくてスポーツマンシップも守っていたから」
「よかったんですね」
「うん、よかったよ」
何といってもというのです。
「僕は何も言うことはないよ」
「スポーツマンシップを守ること」
「スポーツをするなら絶対ですね」
「それを行ってですね」
「やるべきだから」
「よかったよ、本当に何も言うことはないよ」
全く以てというのです、そして。
先生は皆にです、こうも言ったのでした。
「じゃあ後の稽古もね」
「怪我をせずですね」
「楽しんでそして」
「そこでもスポーツマンシップを守ることですね」
「そうしてくれるね」
笑顔での問いでした。
「最後の最後まで」
「はい、そうさせてもらいます」
「先生が僕達に教えてくれた通りにします」
「そうします」
「そうしてくれたらもう何もないよ」
先生から言うことはです、こうしたことをお話してでした。
相撲部の皆は稽古も楽しみました、スポーツマンシップも守って。先生はその皆が怪我もなく稽古をしていることにも満足しています。
そしてです、稽古の後で柔軟体操もしてでした。
相手チームの親方さんが先生にこう言ったのでした。
「先生、稽古の後はです」
「はい、お風呂ですね」
「力士はお風呂です」
シャワーよりもというのです。
「そしてその後は」
「ちゃんこですか」
「皆で食べましょう」
ちゃんこをというのです。
「食材はこちらも用意しています」
「そうなのですか」
「稽古の後はちゃんこです」
何といってもというのです。
「お風呂とです」
「お風呂はうちの学園にいいお風呂があります」
「はい、八条学園はそちらの設備も整っていますね」
「ですから」
「そのお風呂に入って」
「ちゃんこですね」
「すぐに作りましょう、ちゃんこ鍋を」
親方は先生に笑顔で言うのでした。
「一回生達に作らせます」
「いやいや、そうしたことはです」
先生は親方にこう返しました。
「皆で作りましょう」
「四回生達も入れてですか」
「僕達もです」
先生達もというのです。
「一緒に作
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ