・・・はぁ!?
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ズ》の中でシリルがもっとも強い戦力ではあるが、だからといってプレイヤーである彼を前線で戦わせるのは勇気がいる。そもそも、戦う時間が長くなればなるほど、不利になると考えているのだからできるだけ後方で待機させ、いざと言うときに出てくる“とっておき”にしておきたい。
対して人魚の鱗は人数的にカグラを下げるのは非常に痛手だが、それでも万一を避けておくに越したことはない。
(カグラが負けることなどそうそうないと思うが、スペルを当てられたらまずいからな)
カグラの能力はすでに敵にある程度検討をつけられている。そこから彼女のスペルにたどり着くことは難しいことでは決してない。
(あんな単純なスペルにするべきではなかったか)
リオンの隣から一歩下がりつつ後悔の色が伺える人魚。彼女は相手を硬直させることのできるように今回のスペルを作ったが、その上を行く向こうの能力にほとんど効力が発揮できなかったことで、戦いやすくするはずのスペルが逆に足を引っ張っていると感じていた。
「私もリオンやミリアーナみたいなふざけたスペルにするべきだったな」
誰にも聞こえないほどの小さな声でそう呟いたカグラは、5スペルを作成する時間のことを思い出していた。
カグラside
「それじゃ、カグラは“五文字透視”で決まりでいいか?」
「あぁ」
銀髪の青年の問いに一度うなずき、バッジに自身のスペルを入力していく。
「あとはリオンとミリアーナのスペルだな」
「何か考えてはあるのか?」
最初にソフィアたちに使われたくない文字を出していきトビーのスペルを作った。次にそのスペルは発動しないだろうと考え、ほぼ同じ効果を発揮できるようなスペルをユウカに作った。そして今、プレイヤーである私がピンチに陥ってもすぐにひっくり返せるようなスペルを作ってくれた。
「俺たちはシリルとレオンを動けなくスペルにしたいが・・・レオンはともかくシリルをどうするかだな」
「“シリル”は向こうも被せてくるだろうしね」
ここまでは自分たちの能力を上げるスペルを作ってきたが、ここで発想を転換して敵の戦力を低下させるスペルを作ろうと考えたリオン。しかし、それは向こうも考えているだろうし、何か予想外な文字を考えなくては・・・ん?
「“尻流亀甲縛”なんてどうだ?」
「お前、意味わかってるのか?」
なぜかひきつった顔をした彼の言葉に首を傾げる。ソフィアとアラーニャが話をしていた時に聞こえてきたから覚えていたのだが、何かおかしなところでもあったのだろうか?
「まぁいいか。ミリアーナはそれで」
「ミャア!?」
速攻で決定した自分のスペルに納得できないといった表情の
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