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第二十三話
第二十三話 水と光
翌日春奈と赤音は学校で話をしていた。二人はすぐにお互い話を切り出した。
「音楽と魔法のことだけれど・・・・・・あっ」
何と言葉まで一緒であった。
「一緒ね、考えることは」
「うん」
春奈は赤音の言葉に頷いた。
「クラウンでね。魔法を使って」
「そう、それをミックスさせてみたら」
「いいわよね」
「ええ」
二人は頷き合う。
「やってみる?」
「そうね。じゃあ」
まずは赤音が光を出した。そこに春奈がシャボンを出す。
するとシャボンが虹色になる。光が映える。
「あっ、いい感じ」
「うん」
二人はそれを見て頷き合う。
「それで今度はお水に」
「光を合わせると」
さらによかった。まるで水芸であった。
「いいわよね」
「ええ、何か奇麗で」
「これってさ」
赤音が言う。
「他の皆と合わせるともっといいんじゃ」
「華奈子ちゃんの火は危ないかしら」
「それも使いようよ」
赤音はまた言う。
「例えばよ」
まずはそう断る。
「ええ」
「華奈子ちゃんの火と春奈ちゃんの水で霧を作ってそこに光を出すと」
「いい演出よね」
春奈もそれに目を輝かせる。
「そう思うでしょ。だから」
「色々とやってみればいいわよね」
「うん、じゃあ決まり」
赤音は右目をウィンクさせた。
「皆でどんどんミックスさせよ」
「失敗したらその時はその時でね」
「そういうこと。まずはやってみる」
そしてここで間違えた。
「失敗は成功の父」
「それを言うなら成功の母だけれど」
「あっそうか御免」
「そうそう」
「何か華奈子ちゃんみたいになっちゃったわね」
「それ言ったら華奈子ちゃんに悪いわよ」
そうは言っても笑ってはいる。クラウンの演出がまた一つ広がった。それがまたこのグループを成長させることとなるのであった。
弟二十三話 完
2006・10・24
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