Lv37「猫大統領、寿司を食う」後編
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……たくさん集めて、黄金の寺や茶室や車を作りたくなるのが金持ちの性にゃ。
……でも、金貨風呂は失敗だったにゃー。金貨が毛に引っ掛て痛いのにゃー。
時代はやっぱり金貨より金粉風呂にゃー。
黄金は身体に良いから、毎日入ってウハウハにゃー。
吾輩が入り終わった後のお湯を、高級銭湯に流せば二重に儲かって良いのにゃー」
金粉を化粧水に使えば、高級感が出て高く売れる。
僅かな量の黄金で済むから、経済的にも安く済む。
だが、甥はそんな風に感じなかったようだ。
「これだから資本主義者はっ……!
少ない貴重な資源を浪費するなんてっ……!」
「話を戻すにゃ、ワルキュラ様の凄さは金貨プールに留まらなかったのにゃ。
一回、宮殿に泥棒……訪問したら、とんでもない価値がある美術品が大量に並んでいたのにゃ。
値段は低くて数億アヘン、高くて数千億アヘンの名作がズラリッと並んでいて爽快でしたにゃー。
ワルキュラ様が言うには『部下が金を使え使え煩いから、適当にオークションで買った』とか言っていて凄いにゃ。世界一の金持ちは10アヘンの菓子を買うのと同じ感覚で、歴史的名画を簡単に購入できて凄くてゴージャスだったにゃ。
おかげで現行犯で捕まって、危うく皇后様に蹴り殺されそうになったにゃ」
「まさか……叔父上の家の隣に、美術館があるのは……」
「そうにゃ。
ワルキュラ様の物真似にゃ。
この美術品ビジネスを吾輩が広めて、本当のお金持ちは、歴史に残りそうな名画を買い集めて、美術館の一つや二つを経営する事が常識になったのにゃー。
美術品ビジネスは儲かって笑いが止まらないにゃー、マグロ美味しいにゃー」
金の話をしながらする食事は美味い(ウミャイ)と感じたニキータ。
特に美術品は、希少性が高ければ良い値段が付くから、変人から絵画を買い集めて売れば儲かりやすかった。
特に一番儲かるのは、ヨボヨボで老齢な画家の絵だ。
『絵師が死ねば、これ以上作品が生産されず、自動的に値段も釣り上がる』美味い商売だ。
「マグロ漁船Aも、美術品の販売をやってみないかにゃ?
審査員を買収したり、賞という形で集めれば優秀な作品が量産できてお得にゃ。
絵師も食っていけない画家生活からサヨナラして、低賃金労働者にクラスチェンジできて嬉しいはずにゃ」
「……叔父は腐っている!
死者に生者の世界を売り渡してどうするんだ!」
「高く売れるなら、国すら高く売るのが商人って生き物ですにゃ。
コネが重要だから家族は売らニャいけど、マグロ漁船Aは残念な事に……商人の素質が無くて困ったにゃー。
恵まれた環境を台無しにして本当に残念ですにゃー」
商国を丸ごと買える金持ちは、ワルキュラぐらいしか思いつかないが、それはそれで仕方ない。
断ったら、圧倒的軍事力
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