マブラヴ
1500話
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る事は出来なかったんだろうな。
戦術機がたった数機というのは、スレイにとっては敵という認識すら出来ないのだろう。
……まぁ、だからこそ、こうして今も戦いの予感に獰猛な笑みを浮かべているのだろうが。
だが、すぐに自分が俺に言った事を思い出したのだろう。スレイは表情を改め、話を逸らす。
「そう言えば、知っているか? 今ブリッジス少尉が使っている不知火だが、まだ完成ではないらしいぞ」
「完成ではない? もう乗りこなしてるだろ?」
「ああ。だが、今の不知火弐型は、言わばフェイズ1というものらしい。つまり、フェイズ2は確実にあり、もしかしたらフェイズ3もある……かもしれない」
「へぇ」
今の不知火弐型だけでも、相当な性能を持っている。
それはインフィニティーズやイーダル小隊、暴風小隊を相手に全勝してきたというのが、なによりも証明しているだろう。
勿論それらの小隊に勝利したのは、不知火弐型の性能以外にもブリッジスの操縦技術があり、他のアルゴス小隊のメンバーの力も関係している。
だが、その中でもブリッジスが操縦する不知火弐型が大きな戦力になったというのは間違いなく、XFJ計画は無事に成功した……いや、していると言うべきだろう。
「あら、スレイ。そんな場所でアクセル代表と2人きりで飲んでいるの? こっちに来て一緒に飲みましょうよ」
俺とスレイが話していると、そんな風に声が掛けられる。
誰の声なのかというのは、考えるまでもないだろう。
スレイが穏やかに……それでいて嬉しそうに笑みを浮かべ、こちらを見ているのだから。
こっちに視線を向けてきたスレイに、構わないと頷く。
せっかくマブラヴ世界に来ているのだから、この世界の友人と友情を深めるというのは是非やっておいた方がいいだろう。
「では、少しだけだぞ」
もっとも、スレイも俺程ではなくても決してアルコールに強い訳ではない。
不承不承といった風に見せながら……それでいて笑みを浮かべつつ、ステラに引っ張られていく。
「アクセル代表もどうです? 今なら美人のお酌付きですよ?」
「ステラのお酌は惜しいけど、俺は止めておくよ」
美人=ステラと判断した俺の言葉が嬉しかったのか、ステラは嬉しそうにしながらも少しだけ残念そうにスレイを引っ張っていく。
……まぁ、俺の場合はアルコールを摂取すると危険だしな。
そんな事を考えていると、ふとこちらに近づいてくる人影に気が付く。
その人影を見た俺の目は大きく見開かれた。
当然だろう。本来ならここにいるような相手ではないのだから。
「霞?」
そう、間違いなくこっちに近づいてくるのは霞だった。
その隣には、いつものように白衣を身に纏った夕呼の姿もある。
「久しぶり
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