第1章 第7話 メリーさん
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」
「…はい、そうですね」
その返しを聞いてからルイスは扉を開けて朝食を配膳した。その後は滞りなく朝食を終え、昨日カルロスが言ったように話をした。白の魔法の話、アカツキの話、そして…
「とりあえず最後だが…レイジャル・テスタロット、兄の話をお願いしたいね」
兄であるレイの話をする。
「兄さんは誰もが認めるような実力を持つ天才でした。例外はありますが全ての魔法を使用できどれも最高位に位置していました」
「まあ、それは昨日の戦い振りを見て頷けるよ。頭も切れるようだしね」
「はい、兄さんは相手の表情や感情からどんな行動を取るか、どんな行動を取ればいいかがわかるほどでしたから。…そして兄さんは最も吸収を得意としていました」
「吸収?」
「はい、鬼族は誰しもある一定距離内にいる範囲のものから魔力を吸収する事が出来ます。それでも本当にほとんど触れる距離まで近づかなければならないのですが、それが兄さんの範囲は半径5m圏内です」
「……」
「兄さんは凄い人です。弟の僕にとても優しくとても協力的でしたけど…そのせいと好んで蒼の魔法を使うせいでほかの鬼たちからはいい目はされませんでしけど」
「そんなレイがどうして『タロットの騎士』を1人も殺せずに死んでいるんだい?」
「……」
その問にルイスは一瞬言葉が詰まった。畳み掛けるようにカルロスはまた問うた。
「並の鬼では敵わないっていうのはよく聞く話だし、実際そうだったろう。でもレイは違うだろう、とても強い。それなのになぜ全員が健在だったのか、それが知りたい、君はその光景を見ていた筈だからね」
とても真剣ですこし恐怖すら感じさせるほどのオーラがした。魔法を使えないと自負していたカルロスだがこの雰囲気が既に魔法でも使っているのではないかと錯覚させる何かを持っている。と、感じさせられる。
「…はい、主様の仰った通り兄さんは何人か殺しています。ですが、精巧なまでに作り込まれ、同じ実力を備えつられた人形だったのですから」
「人形?」
「はい、ただの人形でした。それでも実力は桁違いです。そんな相手が束で相手にしていたらさすがの兄さんでも無理でした」
「そうか……わかった。ありがとう、朝食は終わりだ。これからみんな仕事に取り掛かってくれ」
全員がその言葉にかしこまりましたと答え各々の仕事へとつく。朝食後のルイスの仕事は部屋の掃除だった。リクと共に半分に分け周りながり行っている。
その最中、掃除を始めてから1時間強を超えた頃、背後から視線を感じ振り向く、が、そこには窓があり外の風景を写しているだけで何も視線を感じるようなものは無かった。
気にしすぎかと、息をついた時その声は聞こえた。
「私メリーさん、今夜君の元
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