第二章
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「ほなこの五十円玉でな」
「ワンプレイやな」
「そうするねんな」
「そうするわ」
実際にと答えた、店に入りつつ。
「問題はどのゲームするかやけど」
「ええゲームあったらな」
「それするんやけど」
「具体的にどんなゲームかな」
「問題はそれやな」
「そや、もうほんま普通やないむずいゲームしたいわ」
刺激を求めての言葉だ。
「何かないんかいな」
「ほなおっちゃんに聞こか」
友人の一人が言って来た。
「お店の」
「そうしよか、このお店でいっちゃんむずいゲーム教えてもらって」
「それでやな」
「そのゲームするか」
その友人にこう答えてだ、そのうえで。
亜里沙は友人達と共に店の経営者通称おっちゃんに店で一番難しいゲームを教えてくれと頼んだ。勿論亜里沙達はおっちゃんと馴染みだ。
おっちゃんは亜里沙達の言葉を聞いてだ、すぐに答えた。
「それやったら忍者くんやな」
「忍者くん?」
「知ってるか?」
「ファミコンであったわ」
父が持っているレトロゲームである、亜里沙はそちらもプレイしているのだ。
「じゃじゃ丸くんとかやろ」
「おお、それ知ってるか」
「むっちゃ昔のゲームやん、大冒険二週目までクリアーしたで」
「そやねんな」
「簡単やったで」
「ファミコンのゲームは簡単やしな」
このことはスーパーファミコンでも同じだ、家庭用ゲームの難易度はアーケードに比べてかなり抑えられているのだ。
「嬢ちゃんやったらそやろ」
「何でもなかったで」
亜里沙はおっちゃんに微笑んで答えた。
「あのゲームも」
「けどや、実はじゃじゃ丸くんにははじまりのゲームがあってや」
「それが忍者くんかいな」
「ファミコンでもあるけれどな」
それでもというのだ。
「アーケードのはちゃうで」
「むずいねんな」
「そや、その忍者くんがうちの店にある」
おっちゃんは亜里沙ににやりと笑って告げた。
「それやるか」
「やるわ」
亜里沙もにやりと笑って答えた。
「今から」
「そう来る思うたわ、ほなゲームまで案内するわ」
その忍者くんのというのだ。
「心おきなくやるんや、ただ」
「ただ?」
「どんなに頭にきてもや」
それでもというのだ。
「暴れんことや」
「暴れるって」
「そや、腹が立ってもや」
それでもというのだ。
「ええな」
「うちゲームで怒らんで」
それはないというのだ。
「そんなんしたことないで」
「それは普通のゲームやからや」
「忍者くんはちゃんかいな」
「そや、ちゃうで」
まさにというのだ。
「他のゲームとな」
「ほなそこも確かめさせてもらうわ」
「そうか、ほなこっちや」
おっちゃんは亜里沙の確かな返事を受けて彼女をその忍者くんの前まで
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