455部分:第六十三話 遺跡での死闘その七
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既にミロと対峙している。鋭く睨み合う。
「私の相手は貴様ではないかと思っていた」
「ローマで会った時からか」
「そうだ。貴様と戦いそして勝つ」
既に勝利も見ているのだった。
「それが私の運命なのだからな」
「運命か」
ミロはその運命という言葉に反応を見せた。
「運命はだ」
「どうしたというのだ?」
「変えられるものだ」
これがミロの運命への考えであった。
「人の手によってな」
「戯言を。運命はそれこそが神の決められたもの」
しかしサリアは運命をそうしたものだと捉えているのだった。
「アーレス様によってだ」
「アーレスが貴様の勝利を約束しているというのか」
「その通りだ。アーレス様こそが至高の神」
アーレスに対する絶対の忠誠、それはサリアにも健在であった。むしろ八大公だけありそれはかなり強いものであると言えた。
「運命もまた決められるのだ」
「アテナはその様なことは仰られない」
そしてミロが出した神はアテナだった。彼女以外には有り得なかった。
「仰ることはだ」
「どうだというのだ、それは」
「運命は己が切り開くもの」
彼は言った。
「そう仰った」
「ではどちらが正しいか決めるとしよう」
「それではだ」
両者は互いに身構えた。彼等の闘いもはじまろうとしていた。
第六十三話 完
2009・10・23
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