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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン59 蹂躙王と暴食の憑依
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ソーン 守300
 イービル・ソーン 守300

「この効果で特殊召喚したこのカードは効果を使用することができない……だが、その他の用法に制限はない。魔法カード、トランスターンを発動。私のフィールドからレベル1闇属性植物族のイービル・ソーンを墓地に送ることで、デッキから同じ種族属性でレベルが1つ上のモンスターを特殊召喚できる。レベル2、捕食植物(プレデター・プランツ)サンデウ・キンジーを呼ばせてもらおう。トランスターンを使ったことで、君のその図書館にカウンターを乗せておきたまえ」

 突然ピンク色の蔦が伸び、イービル・ソーンを絡め取る。そのまま蔦は飛んできた位置に戻り、自らの主が開いた口の中に収納された。そう、口だ。今伸びてきたのは紛れもなく蔦、だがそれが放たれたのは間違いなく口。
 ではそれは、動物なのか植物なのか?僕が以前見た捕食植物は、もっと植物要素が強かったはずだ。だが今回ダーク・バルターが繰り出した捕食植物は、むしろ動物としての要素を前面に押し出した根本的に異なる種。緑色のエリマキトカゲにも似たその生物が、葉の部分から生えた毛の先の粘液を滴らせつつのしのしと自らの足で歩きだした。

 捕食植物サンデウ・キンジー 攻600
 王立魔法図書館(0)→(1)

「サンデウ・キンジーは自身を素材とし、融合カード無しでの融合召喚が可能となる。私は、場のイービル・ソーンとサンデウ・キンジーを―――――」

 融合召喚?以前見た戦術とは何もかもが違う新たな捕食植物の戦術……だがそれを止めるとしたら、ここしかない。幸い、たくさんのドローのおかげでそれを妨害できるカードも手札にはある。

「チェーンして手札からエフェクト・ヴェーラーの効果発動。このカードを捨てて、サンデウ・キンジーのモンスター効果をこのターンの終わりまで無効にする!」

 再び舌……いや、蔦を伸ばして残ったイービル・ソーンを絡め取ろうとしていたサンデウ・キンジーの動きが止まった。僕の予想外の妨害に対しても、ダーク・バルターの口元が笑いの形に歪む。そんな程度の抵抗がどうした、とその目が語っている。

「おやおや、これは大変だ。私のモンスターの効果が無効になってしまったよ」
「そういうのはいいから、早くターンエンドすれば?」
「まあそう言ってくれるな、私のターンはまだ終わっていないのだから。さて、ではここでひとつ残念なお知らせだ。君は今のエフェクト・ヴェーラーで多少なりとも私の攻めを遅らせたつもりだろうが、正直なところ私としては痛くも痒くもないのだよ。魔法カード、融合を発動。再び捕食植物モンスター、サンデウ・キンジーと闇属性モンスター、イービル・ソーンを融合する」
「最初っから持ってたのか……!」

 2体のモンスターが宙に舞い、不思議な渦の中で1つに融
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