452部分:第六十三話 遺跡での死闘その四
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第六十三話 遺跡での死闘その四
「来るがいい。このミロも相手をしよう」
「怖気付いてはいないな」
フォルスがそれを確かめた。
「それはないか」
「あると思うか。このミロに」
ミロのその目が強いものになった。
「黄金聖闘士の一人であるこのミロが」
「ふん、確かにな」
「それはないわね」
「間違い無く」
彼等にしてもこのことは言われずともわかることだった。何故ならミロの小宇宙は彼等から見ても増幅してきているのがわかるものだったからだ。それが何よりの証拠だった。
「それではだ」
「行くわ」
五人は一斉に動いた。そのうえで技を放ってきた。
「受けるがいい」
最初に動いてきたのはフォルスだった。
「この狂闘士達を取り締まるアガレスのフォルスの力を」
「取り締まるだと」
「そうだ」
ミロに向かって突き進みながらの言葉である。
「アガレスは魔神の中で憲兵達を率いる。それにより同胞達を取り締まるのだ」
「そうか。そういう意味か」
「そしてだ」
フォルスはさらに言ってきた。
「その取り締まる槍はだ」
「むっ!?」
「この槍だ。受けよ」
左手に持っていた槍を正面に突き出して。そのうえで激しい突きを幾度も繰り出したうえで叫んだのだった。
「ダークスラッシュ!!」
無数の槍の突きでミロを蜂の巣にせんとする。そしてもう一人そこに来た。
「次は私です」
「シャックスか」
「そう。シャックスのケイト」
己の名を名乗りながら空からミロに襲い掛かる。
「シャックスは人の目や耳を食らう魔神。そしてその技もまた」
「来るか」
「受けるのです!」
叫びながら。ミロの目を狙い右手の爪を五本鋭く伸ばしてきた。
「スカーレッドタスク!!」
「今度は爪か」
「この爪を受けて生きた者はいません」
ケイトは技を放ちながら言い切ってみせた。
「誰一人として」
「そして」
また次の狂闘士が出て来たのだった。
「この私だ!」
「貴様は確か」
「マルバス!」
まずは己が司る魔神の名前からだった。
「マルバスのヴェーヌ!」
「貴様だったか」
「この牝獅子の攻撃を受けるのだ!」
叫びながら。その左腕から赤い閃光を放ってきたのだった。彼女も正面からだった。
「スカーレッドオブヘル!」
赤い光もまたミロに対して襲い掛かる。
しかしまだいた。残る二人は。
「受けろ!」
マルジュだった。
「このムールムールのマルジュの攻撃をだ!」
「貴様は空からか」
「我が魔神ムールムールは空を駆る魔神」
それが彼の司る魔神だった。
「その技はこれだ!」
「来たか」
「フライングランス!」
その腕から無数の槍が放たれ降り注ぐ。最後の一人も来た。
メルは動かなかった
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