【ネジおじさんに向日葵の花を】
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」
ヒマワリはネジに手を差し伸べるが、ネジは瞳を閉ざして僅かに口元に笑みを浮かべ、首を横に小さく振る。
「さぁ...、もうお帰り。───ヒマワリを待っている、家族みんなの元へ」
ささやくようにネジに言われたヒマワリの視界は次第に霞んでゆき、意識が遠のいていく中でヒマワリは必死になって言葉を紡ぐ。
「おじさんだって...、わたしとお兄ちゃんと、お母さんとお父さんの家族、なんだよ...! だから、お願い……帰ってきてよ。ネジおじ、さ・・・─────
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「ヒマワリ……、ヒマワリ...!」
「────っ! ぁ…、お母、さん……?」
呼び掛けに目覚めると、母のヒナタが心配そうにヒマワリを見つめていた。
「大丈夫? うなされていたけど...、怖い夢を見たの?」
ヒマワリはどうやら、ソファの上で母親に膝枕されて眠っていたらしい。
「お母さん……、おじさん、おじさんが───」
「おじさん...? ネジ兄さんが、どうかしたの?」
「「たっだいま〜〜!!」」
父親のナルトと、兄のボルトの威勢よく重なった声が玄関から聞こえてくる。
「いや〜、久々にいい汗かいたってばよ! 火影室に籠りっきりじゃ身体鈍っちまうからなー! にしてもボルト、また腕を上げたなッ!」
「そりゃそーだってばさ、オヤジが火影なんかやってる間におれは、おじさんとよく修行してるからなっ!」
「...里に戻っている間はサスケが修行相手になってくれているから、そのお陰もあるだろう。それに、ボルトに実力があってこそだ」
「さっすがおじさんってば分かってくれてんな〜! 火影で忙しくてあんま相手してくんないオヤジとは大違いだってばさっ」
「それを言わないでくれってばよ、ボルトぉ…」
「お帰りなさいナルト君、ボルト、ネジ兄さん」
「────・・・」
ヒマワリは、居間に現れた三人の中で金髪ではない長い黒髪の人物に目を留めたまま、驚いた表情で固まっている。
「ん? どうしたってばさヒマワリ。何か、あったのか??」
「お兄、ちゃん……おじさん」
「はっ? 兄ちゃんはおじさんじゃないってばさ! おじさんは、ネジおじさんのことだろっ?」
「うん...、そうだよね……。ネジおじさん、だよね...?」
「───ヒマワリ、どうした? そんなに見つめられると、困るんだが……。俺の顔に、何か付いてるか?」
「おじさん……ほんとに、帰ってきてくれたんだっ...!!」
ヒマワリはネジに思い切りぎゅっと抱きついた。
「いや、それはまぁ、近くの広場でナルトとボルトの修行に付き合っていて、たった今共に帰って来た所だが
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