【籠から開放されし忘却の鳥】
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か判ったもんじゃねぇが……今度はお前とヒナタで、ネジを守ってやりゃあいい。だがまぁ、二人だけに任すつもりはねぇから、俺ら“仲間”で支えてきゃいいんだ」
「───あぁ、そうだよな。二人共、ありがとよッ」
サイとシカマルの言葉を受けナルトは、夜のとばりが迫る中ネジの居る病院へと引き返して行った。
「あ、ナルト君」
ネジの病室に通じる廊下で、小さめの花瓶を持ったヒナタと鉢合わすナルト。
「ヒナタ、ちょうど良かったってばよ。...ネジは?」
「兄さんなら、症状は軽かったからもう落ち着いているよ。私は、花瓶のお花の水を取り替えてきたの」
「そっか……。ごめんな、ヒナタ。オレってば、つい焦っちまってよ」
「気持ちは分かるよ。私も、ネジ兄さんの記憶が早く戻ればいいなって……。でももし、このまま戻らなかったとしても、これから新しい想い出を一緒に作っていけたらいいなとも思っているの。ネジ兄さんは、命懸けでナルト君と私を守ってくれたから……今度は私が、ネジ兄さんを守って行きたいから」
ひたむきな眼差しをナルトに向けるヒナタ。
「───元はと言えばオレの責任だし、そんな資格ねぇかもしれねーけど……オレも一緒に、ネジを守って行きてぇってばよ」
「ありがとう、ナルト君。そう言ってくれて嬉しいよ。一緒に、ネジ兄さんの病室に戻ろう?」
「あぁ…、困らせて苦しませちまったから、ネジには謝っとかねぇと」
……ナルトとヒナタがネジの病室に戻ると、窓が開け放たれており、白いカーテンがふわりと風に揺れていて、ネジが横たわっているはずのベッドは既にもぬけの殻だった。
「ネジ兄さんっ? あれ...、私が病室を少し離れていた間に、どこかへ行って……?」
「いや、ちょっと待てってばよヒナタ。病室の窓がほとんど全開って事はまさか、誰かに攫われちまったんじゃねぇのか…ッ?!」
「えっ、そんな...! だとしたら、すぐに見つけないと! ───白眼っ!」
花瓶をサイドテーブルに置いてヒナタは視野を広げ、ネジの姿を急いで捜す。
「……あ、居た...! まだそんなに遠くへは行ってないみたい……、一人で外を歩いてるって事は、誰かに攫われたわけじゃ───」
「一人で窓から出てったってのか、後遺症持ちの身体で...! ここ三階だぜッ? 記憶も無ぇのに、どこ行こうと───あッ、もしかして記憶戻ったんじゃねぇか!?」
「そうなの、かな……。とにかく、もう辺りも暗いし今のネジ兄さんを一人にすると心配だよ。ナルト君、私に付いて来て...!」
「おう、変なヤツに絡まれる前にネジを保護してやらねーとなッ」
ヒナタとナルトはネジが出て行ったであろう同じ窓から飛び降り
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