【ネジおじさんに伝えたいこと】
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喜んでいるらしくネジにじゃれついていた。
「お、おじさん、久しぶりだってばさ…! 体の方、大丈夫なのか?」
「…あぁ、大分調子が良くなったから、会いに来た。アカデミーの方はどうだ、ボルト」
「あ、うん、ちゃんとやってるよ。これならもうすぐ、下忍になれそうだってばさ」
どこかネジに対し、ぎこちない態度をとってしまうボルト。
「そうか……ナルトもきっと、お前の成長を喜んでいるだろうな」
「……父ちゃんは、関係ないよ。おれは火影なんかとは違う意味で強くなるんだ」
「───そうか」
「おじさんは、体悪くしちゃう前はとっても強かったんでしょ? ヒマ、強かった頃のおじさん見たかったなぁ。きっとすっごくカッコよく術とか出して……あ、今は体弱くなっちゃってても、おじさんはカッコよくて優しいんだからねっ」
「気を遣わなくてもいいよ。……ヒマワリが思ってくれているほど、俺は優しいおじさんではないから」
ネジはどこか、儚げに微笑んだ。
「そんなことないもん! ネジおじさんは、ヒマにとって優しくてカッコイイおじさんだよっ!」
「───ありがとう、ヒマワリ」
「ネジ兄さん、今夜は泊まっていってね。ナルト君は、今日も帰れそうにないかもしれないけど……」
台所で夕食の支度をしているヒナタがそう言った。
「母ちゃん、おれ……晩飯いらないや」
「え? どうしたの、ボルト」
「あ、ごめん、何か……食欲ない。おじさんは、ゆっくりしてってくれってばさ。おれは……もう自分の部屋行くから」
ボルトは、心配そうに見つめてくる母と妹、おじさんの視線から逃れるように居間を後にし、二階へと上がって行った。
(何やってんだってばさ、おれ……。おじさんは悪くない、何も悪くない、のに────)
部屋のドアを閉めてボルトはベッドにつっ伏し、思わず自分がとってしまった素っ気ない態度に嫌気がさした。
頭の中で色々ぐるぐるしている内に日はすっかり暮れ、窓の外は暗くなっていた。
……コツコツと、何かを叩くような音が微かに聞こえてくる。
いつの間にか眠っていたらしく、気がつくと部屋の中は暗かったが、月明かりがあるせいか薄明るい。
ふと窓の方に目をやると、何故かネジおじが二階に位置する窓辺の外に居て、軽く窓を叩いている。
───おじさんは、前に起きた大戦の後遺症のせいもあって忍はとっくに引退してるのに、どうしてわざわざ外から二階に上がってまで自分の部屋の窓辺に佇んでいるのか、ボルトにはよく分からなかったが、とりあえず窓を開けた。
「何してんだってばさ、おじさん」
「───まだ夜もそう遅くはない。ボルト......近くの開けた
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