451部分:第六十三話 遺跡での死闘その三
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第六十三話 遺跡での死闘その三
「この数は大きい」
「さて、それはどうか」
だがミロは今の彼の言葉をあえて打ち消してみせたのだった。
「数の違いが力を見せるかどうかはだ」
「わからないというのだな」
「そうだ。実力が伴っていなければだ」
ミロはさらに言う。
「数が幾ら多かろうとも何の意味もない」
「言ってくれるな」
「面白い」
それを聞いたジェシーとフォルスがまず一歩前に出た。
「ならばだ」
「我等の力、今見せよう」
「望むところだ」
売り言葉に買い言葉の形になっていた。また返すミロだった。
「それではだ。見せてもらおう」
「いいだろう」
「それでは私もだ」
ミロだけでなく彼の横に立つアイオロスも言ってきた。その黄金の翼が黄金聖闘士を象徴する白マントよりも眩く輝き彼を見せていた。まるで神の様に見える程だった。
「戦わせてもらおう」
「よし、その言葉受けた」
「容赦はしないぞ」
サリアの周りにいる九人が一斉に身構えた。そのうえでアーキスがサリアに対して言ってきた。
「サリア様」
「何だ」
「ここは我等にお任せを」
「是非」
「御願いします」
アーキスだけでなく他の者達も彼に言うのだった。
「我等九人でこの二人を」
「倒させて下さい」
「いいだろう」
サリアも彼等のその言葉を受けるのだった。
そうしてだった。彼等に対して告げた。
「それではだ」
「はい」
「何か」
「二手に別れるのだ」
彼が己が率いる狂闘士達に告げたのはこのことだった。
「一方はスコーピオン、そしてもう一方はサジタリアスにだ」
「それぞれ向かえと」
「そうされよと」
「それでよいか」
サリアはミロとアイオロスに対してもこれでいいか問うた。
「そちらはどうだ」
「いいだろう」
「私からは言うことはない」
ミロとアイオロスはそれぞれ彼の言葉に応えた。彼等はまだその構えを取ってはいない。
「誰が来ようとも何人が来ようとも」
「こちらから言うことはない」
「そうか。わかった」
それを聞いて納得した顔で頷いたサリアだった。そのうえでだった。
あらためて己の部下達に対して告げるのだった。
「二手に別れるのだ」
「わかりました」
「それでは」
これで決まりだった。彼等はそれぞれミロとアイオロスに向かった。ミロに向かったのが五人、アイオロスに向かったのが四人、合わせて九人であった。
「さて、それではだ」
「いいかスコーピオンよ」
「貴方の相手は私達よ」
その五人がミロに対して言ってきた。フォルスにケイト、ヴェーヌ、ヴェガ、マルジュ、メルの五人であった。その五人がミロの前に音もなく来たのだ。
「この私達の技を受けて」
「死ぬのよ」
「それではだ」
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