sts FINAL 「それぞれの道へ」
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に配慮はしとると思うで。選んでないっていうんは……こういうことを言うんや」
何をするつもりだ、と思った直後、はやての顔が近くにあった。他にも程よい弾力のあるものが押し付けられてる感触もあるわけで……どうやら俺ははやてに抱き着かれたらしい。ただひとつだけ分からないことがある。どうしてこのタイミングで抱き着く必要があるのだろうか。
「なっ……なななな何やってるのはやて!?」
「何って……見たまんまやけど。言葉にするならハグや」
「そ、そういう意味で言ってるんじゃなくて何でそんなことをしてるのかってこと!」
「なのはちゃんの質問に分かりやすい回答をするためや」
「だからってそういうことするのは良くないっていうか間違ってるから。私達はもう子供じゃないんだから意味もなくそういうことしちゃダメでしょ!」
「あんなフェイトちゃん、ハグは親愛の証やで。意味ならちゃんとある」
はやて、お前の言ってることは間違ってないけどこの場の対応としては大いに間違ってるからな。小学生や中学生の頃ならまだしも、今はもう俺達完全に社会人だから。というか、相手はフェイトなんだからそれ以上はやめてやれ。下手すると泣いてもおかしくないから。
「はやて、ふざけてないで離れろ」
「別にふざけてるつもりはないで、ある意味ではやけど」
「ねぇ……はやてちゃん」
「――っ!?」
肩をガシッと掴まれたはやては顔を凍り付かせる。ぎこちない動きで首を回して振り返ると、そこにはとてもイイ笑みを浮かべているなのはが……。きっとはやてには悪魔……いや魔王にでも見えているのかもしれない。
「な……なのはちゃん」
「うん、何かな?」
「その……掴んでる肩が痛いんやけど。それ以上に顔が怖いかなぁ……なんて」
「大丈夫だよ、それくらいで私達魔導師は倒れたりしないから。というか、私が怒ってる理由分かってるよね? 確かに今日で六課は解散だけどまだ解散したわけじゃないし、これからフォワード達とのお話とかお別れ会とかまだやることはたくさんあるんだよ。まだふざけていい時間じゃないよね?」
絶対零度の微笑みと言葉にはやては涙を浮かべながら何度も首を縦に振る。階級で言えばなのはよりもはやての方が高いわけだが、日常的なノリを出してしまっただけにはやてはこういう状態に陥ってしまったのだろう。
昔はなのはがはやてに圧倒されていたような気がするが、いつの間にか立場は逆転しまったようだ。まあ今回の場合は圧倒的になのはの方が正しいからなのかもしれないが。
「ショウくんも嫌なら嫌だってはっきりと言わないとダメだよ。別にはやてちゃんと付き合ってるとかなら文句は言わないけど、今はそういう関係じゃないんだから。将来結婚したとき、今みたいにはやてちゃんに抱き着かれてるとこ見られたら大
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