20話目 湖岸の戦場(後)
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る。本物のアブソルが狙われているのを見たエレナは、本物の側が狙われた場合の対処の、“つじぎり”と“サイコカッター”での防御に意識を切り替え、指示のタイミングを見計らう。
ギャラドスは今までよりも高く飛びながらアブソルに迫り、自重の力をかりて空中から真下に向かってアブソルに落下しながら攻撃した。
「アブソル、今!」
エレナの指示で、ギャラドスとアブソルの技がお互いにぶつかり合い、相殺された。
しかし、高い場所から勢いをつけて攻撃した影響か、互いの技が相殺された後、ギャラドスはアブソルに急接近していた。
ギャラドスは、再び“かげぶんしん”で2体に分身しようとするアブソルに一瞬で近づき、アブソルの背中に自身の鋭い牙を食い込ませて噛みついた。
この状況でアブソルが“かげぶんしん”で虚像を生み出そうとも、ギャラドスの牙で捕えられているアブソルが本物で、ギャラドスの牙から逃れているアブソルが偽物であるのは自明の理である。
ギャラドスは素早く“たきのぼり”を発動し、アブソルを湖へと強く吹っ飛ばし、自身もアブソルを追って湖へ移動する。
「アブソル、“サイコカッター”!」
空中を吹っ飛ぶアブソルは、迫るギャラドスに“サイコカッター”を放って抵抗するが、ギャラドスはお構いなく一直線に迫る。
「アブソル、2つ同時……今!」
アブソルの“つじぎり”&“サイコカッター”と、ギャラドスの“たきのぼり”がぶつかり合って相殺された。
アブソルはそのまま湖の中に落下した。
ギャラドスも水中に潜り、アブソルに襲いかかる。
「アブソル! “かげぶんしん”を使いながら、とにかく脱出して!」
アブソルは“かげぶんしん”で虚像を作り出すが、見せかけの2体の距離が近い。
ギャラドスは2体とも尻尾で1回薙ぎ払って本物を確認するや否や、アブソルに激しく攻撃を始める。
水中で自由に動けず、沈まないように犬掻きをしなければならず、さらに湖底に引きずり込もうとするギャラドスに抵抗しなければならないアブソル。
対して、水中も空中も自由に移動でき、アブソルを立体的にさまざまな方向から好き勝手に攻撃できるギャラドス。
どちらが有利なのか、誰が見ても明らかであった。
「KK! “こおりのキバ”!」
ギャラドスに対してほとんど指示しないグレイが、珍しく指示を出した。
ギャラドスはグレイの指示で、冷気をひめた牙で噛みつく氷タイプの攻撃技“こおりのキバ”を発動し、アブソルの背中を冷気を伴う牙で噛みついた。
アブソルを捕える冷気の牙は、その周囲の湖水を局地的だが一瞬で氷に変え、その氷でアブソルの背中を凍りつかせた。
さらにギャラドスは水中に潜り、アブソルの下に回り込もうとする。
「アブソル、“サイコカッター”で抵抗し続けて! ギャラドスに対し
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