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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
第五二話 武将
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もなく一瞬で近づいてきた白い強化装備の男。甲斐に腕を掴まれ止められたのだ。
まるで万力に掴まれたように動かない腕、そして首筋に突き付けられた小太刀が夕陽を反射させて煌く。
「この刀は単分子結合技術で加工されていて強化装備だろうと切断できる。
それに此処で君が手を出せば日米の国際問題に発展する恐れがある。ここで止まっておくのが賢明だよ。まだ、衛士で居たいのならね。」
その言葉に息をのむユウヤ―――しかもよく見れば、背後の二人も拳銃を手に持っている上に帝国軍から出向してきている格納庫内のMP兵も機関銃をユウヤに向けている。
少しでも抵抗すればのど元を切り裂かられるか、蜂の巣。
自分が何もできない状態なのを自覚するユウヤ、抵抗は即死を意味するこの状況で出来ることは限られていた。
「……あんた一体何者だ。」
ただモノではない、ましてやXFJ計画のために出向してきていた人間まで同じ行動を取るという事はそういう事だ。
身動きが取れない中、せめてもの反抗と奥歯を噛み締めてまるで視線で殺せそうなほどの敵意を見せながら問うユウヤ・ブリッジス。
それに蒼の強化装備を纏う青年は言い放った。
「五摂家が一、斑鳩の忠亮―――
将軍家
(
ジェネラル
)
の一人と言えば分かりやすいだろう。そして、この篁唯依の良人となる
益荒男
(
おとこ
)
だ。」
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