両者の策
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オンのスペルは十中八九当てられることはない。私のスペルが少々不安だが、それでもここは戦うしかあるまい。
「レオンはトビーでなんとかできるだろう。俺たちはこいつらだけに集中だ」
「わかっている」
能力を強化しているトビーを今のレオンが止められるとは思えない。だが、仮にトビーが勝ってもここまで戻ってこれるとは限らない。こちらは二人で相手は四人・・・数的には不利だが、行くしかなかろう。
「遅れるなよ、リオン」
「わかっているさ」
鞘から刀を抜刀し、目の前の少女たちへと構える。しかし、隣に男がいるというのは、なんともやりにくいところがあるな・・・
シリルside
「あれ?カグラさんマジ?」
「不倶戴天抜刀したね」
鋭い視線でこちらを見据える二人の人物のうち、女性の方を見て思わず冷や汗が流れる。バトルとは言っても一応お祭りだし、抜刀することはないと思ってたんだけど、そんな甘い考えじゃいけなかったみたいだ。
「でも、スペルは見られなかったみたいだね」
「うん。そうみたい」
相手に気付かれないように小声で、さらには口元を隠しながら第一段階を乗り切ったことに安堵する。ソフィアから聞いた通りカグラさんがこちらをじっと見てたから、彼女がこちらのスペルを見破る能力を持っているんだろうけど・・・今回は相性が悪かったね。
「でも、安心してたらいけないよね」
「そうだね」
不意打ちでユウカさんを倒したとはいえ、相手は実力者二人・・・こちらは四人いるから数的には有利だけど、おそらく力自体は均衡していると思う。
「私とシリルのスペルが有効なうちなら大丈夫なはず・・・」
「はずじゃないよ。絶対大丈夫」
いくらリオンさんたちでもこのスペルを当てることは困難なはず。でも、長く戦えば戦うほど、敵に感付かれる可能性があることも確か・・・
「(決めるなら今が最大のチャンス!!)ここでカグラさんを仕留めるよ!!」
「「「オッケー!!」」」
最大の勝機を絶対に逃さない。決勝戦最終ゲーム、最大の山場が訪れた。
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