両者の策
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体能力強化で、ユウカさんは何も変化なかったと思うけど・・・」
たぶんユウカさんがシェリアと文字が被った人なんだ。それだと説明がつくし、全員の能力が判明したことになる。
「でもスペルを透視なんてされたらヤバイよね?」
「そうかな?シリルとウェンディは大丈夫だし、ソフィアも当てられてるから心配ないし、シェリアはそもそも発動できてないから・・・」
そこまでソフィアが言うと、全員の視線が自然ととある人物へと集められた。彼もそれはよくわかっていたようで、どうしようかと首をかしげている。
「レオンのスペルは封じられても影響はないけど」
「あればすごく有利になれるよね」
レオンのスペルにはちょっとだけある仕掛けを隠してある。それを発動すれば負けにくくなるし、うまくいけば一気に勝負を決めることができるかも。だけど、カグラさんに彼の能力を言い当てられると非常に困ってしまう。なんとかできないものだろうか?
「レオンだけ隠れててもらう?」
「えぇ!!レオンにはいてもらった方がいいよぉ!!」
いかにしてレオンをカグラさんの魔の手から守るかを検討してみるが、いい方法が思い付かない。どうしようかと困り果てていると、ある名案が頭の中をよぎった。
「そうだ!!これならいけるかも!!」
カグラside
「本当にこっちで合っているのか?」
「あぁ。大丈夫だ」
先程のレオンの絶叫を頼りに敵の捜索を進めている私たち。しかし、元々距離がかなり離れていたようで、シリルたちの姿がどこにも見当たらない。なので、先頭を進むリオンが道を間違えているのではないかとも考えたが、彼は何やら確信があるらしく足取りを一切緩めない。
(信じるしかないか)
私とトビー、そしてユウカはあまりにも急な叫びだったために声の位置を特定できなかった。そのため、今は彼の推測を頼りに敵を探すしか方法がない。
「リオン、そもそもシェリアたちが移動してるってことはないのか?」
「それはない。絶対にな」
私たちが攻めてくることは向こうも重々把握しているはず。それならば一度元の位置から離れるのが筋だと思うが、リオンいわくそれはありえないらしい。
「なぜだ?」
「あいつらは俺たちがいた場所をちゃんとはわかっていないはずだ。その状況で適当に動いて偶然遭遇するより、今いる場所で対策を練って待ち構えた方が利口だ」
言われてみると納得できるな。準備さえきちんとできれば、よほどの奇襲さえ仕掛けられない限りはやられることはまずないだろう。
「だけどよぉ、それならこっちも準備してから行くべきだったんじゃないか?」
「心配するな。数は向こうが有利だが、レオンもそんなに動け
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