両者の策
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カチッ
「え?」
「ソフィア固まった?」
突然すべての動作が停止したロボットのように動かなくなるソフィア。それから10秒ほど経つと、体の硬直が解けたようでゆっくりと動き始める。
「大丈夫?ソフィア」
「うん。なんとか・・・」
ウェンディが少女の体調を心配するが、別段顔色が悪いわけでもなく、特に影響は無さそうだ。
「ソフィア、スペルを当てられた感じ?」
「うん。もう移動できないみたい」
何度か瞬間場移動を試してみるが、やはり能力を封印されたようでこれ以上の使用はできないようだ。
「これってまずい?」
「どうかな?」
敵はこちらの居場所を知っているけど、こっちはどこら辺にいるのかイマイチ把握できてない。となるといつ襲われてもおかしくないから不利なような気もするけど、実際はそうでもない気がする。
その理由はこちらも待ち構える準備をすることができるからだ。しっかり準備さえできれば、向こうが攻めてきてもなんとか対応することができる。
「でもなんでこんなに早くソフィアのスペルが当てられたのかな?」
「そういえば・・・」
これからどう作戦を立てていこうかとしたところで、シェリアからもっともなことを言われてそちらに思考を傾ける。たぶん向こうはこちらが瞬間移動をできる能力を持っているのはわかっていたはず。だけど、ソフィアがいなくなってからそう時間は経っていなかった。なのに正解を当てられたということは・・・
「相手にスペルを見破る能力を持ってる人がいるってこと?」
相手の誰かがこちらのスペルを見破るスペルを持っていて、ソフィアのスペルが見えたから早々に当てられた。とも考えたけど、やっぱり違う気がする。
「それだとウェンディが無事だった理由がわからないか・・・」
もし相手に能力看破系のスペルを使う人がいたら、敵に真っ正面から向かっていったウェンディが先に硬直させられるはず。でも、それがなかったということはどういうことなんだろうか?
「あのスペルなら透視するスペルからも逃れられるってことなんじゃないの?」
「なるほど!!」
シェリアの言うことにも一理ある。つまり、向こうの誰かしらが使用してくるスペル看破の能力から、俺とウェンディは逃れることができるってことか。
「たぶんその能力・・・カグラさんが持ってると思うよ」
すると、なんとソフィアはその能力を持ってる人の目星がついているらしい・・・けど、なんで?
「カグラさんがウェンディのことずっと見てたから、スペルを透視しようとしてたんじゃないかなっと思って」
すぐ近くで見ていたからこそ得ることができた情報。これはおそらく信じていい情報だろう。
「他には誰がどんな能力かってわかる?」
「トビーさんは身
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