暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
113話:互いが望む未来
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は保険が半分、自分の興味が半分と言ったところだが。戦闘機人をベースにしているとはいえ、私の作品とは違う反応があるかもしれない。そんな研究者の性のようなものだよ』


 それは結果として役に立ったようだ。そう語るスカリエッティに、「黙れッ!」と言って腕を振るうエクストラだが、相手はモニター。腕は無駄に空を切るのみ。


「ぐ、ああぁあぁぁぁッ!?」
「エクストラッ!」
『キミの姿を見られてるかはわからないが……見させてもらうよ。キミの奥底に宿る欲望≠』


 ―――世界を破壊したい≠ニいう衝動をッ!

 そう言い残すと消えるモニター、それと同時にに光は更に強さを増していく。共に痛みも動悸も激しくなっていく。
 漏れだす光、しかしその色は次第に一色だけではなくなり始める。体の中から溢れ出る光の他に、黒く炎のように揺らぐ光が少しずつ漏れ出していた。


「あれは…プロトWのときの…!」
『闇の瘴気…負の感情と本人のより強くなりたいという願いに感応している…!』


 そう言えばあの時もそうか、と納得する士。早く止めないと取り返しのつかないことになる。そう判断し、踏み出したのだが……
 二色の光が渦を巻き、荒れ狂う嵐のように士に襲い掛かった。両手で顔を庇うようにするも、嵐の勢いは収まらず士の体を吹き飛ばした。


「ぐッ―――え、エクストラぁッ!」
「あああぁアアァァぁあアァァぁあああぁあァァァぁぁぁッ!!」


 大きな叫び声、眩くなる光。
 近くで倒れる士も、二人の戦いを見ていた者達全員も。その光で視界が数瞬遮られる。

 光が落ち着いていき、視界がしっかりし始めた頃には……


「―――…ウゥゥ…ッ」


 肥大化した四肢、憎悪の炎を体現するかのように禍々しく歪んだ装甲。
 先程よりも大きく突き出した仮面の板、口元には凶暴な歯を見せるような口が新たに出現していた。


「ガアアあぁアあぁアァぁァあアあァァぁぁぁぁッッ!!!」


 野獣の如く吠えたその人は。

 先程まで見られていた人間味は、完全に消え去り。





 ―――まさしく野獣のような何かを纏い、そこに立っていた。





 
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