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魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
113話:互いが望む未来
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ある部分を拭うようになぞる。その相手の小さな舌打ちを受け、ディケイドは肩を落とす。
「なんかもう、随分と嫌われたもんだな」
「………」
「ま、それも当然といえばそうか」
片や自らの意思もなく、強大な悪意の下に戦い……
片や自らの意思で戦い、守りたいものの為に戦う……
似ても似つかない、二人の境遇。互いに別の―――こことは
全く違う世界
(
・・・・・・
)
から来た人間である筈なのに。
いったい何が違ったのか、いったい何処で違えたのか。
「………ッ!」
ギリッ、と。小さな歯ぎしりが響く。仮面の下で、表情を歪めるのは…ディエンドの方であった。
しかし彼の宣言通り、言葉を交わす訳でもなく、ただ照準を合わせ引き金を引く。
やはり距離を取ったままではダメか、と判断したディケイドは、先程と同じように弾丸を弾きながら突き進む。
その間に標的から外れた弾丸、しかしそれらは単に無駄弾として浪費され霧散するのではなく、弾道が曲がり始め―――
気づけば、突き進むディケイドの背後から、隙を伺うように並走し始めていた。
「ッ!」
「いけ…ッ!」
ディエンドの合図と共に、並走していた弾丸がディケイドに襲い掛かる。
弾丸の群れを避ける為方向転換、ディエンドを中心として円状に駆け抜ける。途中小さく飛び上りながら剣を振り抜き、追いかけてくる弾丸を数発弾く。
しかし尚も自分目がけてやってくる弾丸はまだある。それを着地した直後、側転と前転で回避し、それを繰り返しながらディエンドとの距離を徐々に縮めていく。
そしてある程度距離を詰めたところで、剣を構えて突撃し切りかかる。
〈 WEAPON RIDE・BEAST ――― DICESABER 〉
その斬撃を止めたのは―――鍔が特殊な構造をしている剣―――ダイスセイバーだった。自らの剣を受け止めたその剣を見て、ディケイドは仮面の奥で表情を歪める。
ディケイドの剣と、ディエンドの剣と銃のぶつかり合い。時には剣同士が、時には剣と銃が。互いにぶつかり合い火花を散らす。
だがその二人の、斬り結び合いの一瞬の最中。剣と剣がぶつかり合い、二人の仮面がぶつかりそうにも見える程の距離。
そんな距離で、ぶつかり合ったその距離で……
「―――何をそんなに焦ってるんだ?」
「ッ…くッ!?」
耳元での、いきなりの囁き。寒気と驚きですぐさま剣を押し出し、二人の間に距離を取る。そして銃口を向け、引き金を引く。しかし先程とは違い、弾丸ではなくシアンの砲撃が放たれる。
だいぶ近い距離からの砲撃に、ディケイドは剣の前に魔法盾を展開し、構えることで拮抗する。
「
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